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[社説]国連が促した北朝鮮人権改善、韓国が先頭に立つべきだ

[社説]国連が促した北朝鮮人権改善、韓国が先頭に立つべきだ

Posted September. 25, 2014 03:15,   

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朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が国連総会での演説で南北間の和解に向けた韓国政府の政策を紹介する中で北朝鮮の人権状況に対して憂慮を表明した。今年の国連総会には83人の各国首脳と政府首班、28人の閣僚級が出席した。世界最大の多者外交の舞台である国連総会は、各国の指導者たちに分断状況を克服するための取り組みについて説明し、支持を訴える上で重要で効率的な場である。

国連の北朝鮮人権調査委員会(COI)は今年2月、372ページにわたる北朝鮮人権侵害実態報告書を発表した。COIは、「組織的で広範な人権侵害が起きている」として国連安全理事会に北朝鮮政権の反人道的犯罪を国連刑事裁判所(ICC)に付託して責任者を制裁するよう勧告した。実名こそ記さなかったが、事実上金正恩(キム・ジョンウン)第1書記を制裁対象として特定したものだ。CIOの勧告を受けて、今年の国連総会では例年より強い内容の北朝鮮人権決議案が採択される可能性が高い。

米国をはじめ人権先進国の動きにも目を引くものがある。ケリー米国務長官は、国連総会に先立って北朝鮮人権をテーマに開かれた初の閣僚級会議で、「北朝鮮では拷問や堕胎など反人権的なことが日常的に行われている」とし、「北朝鮮は政治犯収容所を閉鎖するべきだ」と促した。同会議には、韓国、日本、豪州が参加した。これに欧州連合(EU)加盟国が賛同すれば、北朝鮮の変化を求める圧力として働くだろう。尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官も、「北朝鮮人権問題の責任を究明を含めた強化された決議が採択されることを期待する」と述べた。

北朝鮮は、国連が人権侵害を指摘したことについて「謀略」だと批判しながらも、例年とは違う対応をしている。15年ぶりに初めて外相を国連総会に派遣し、「北朝鮮の人権状況に関する十分な考慮と合法的な手続きを踏まえて正当な報告書が作成されるのならば、可能な協調を提供する準備ができている」と明らかにした。北朝鮮は今月13日、自国の人権状況を美化した独自の人権報告書を発表している。

こうした北朝鮮の対応は、人権弾圧に対する国際社会の批判を無視し続けるわけにはいかない状況だという認識が背景にあるものとみられる。独裁国家の人権弾圧は、例外なく先進国の介入によって少しずつ改善されてきた。北朝鮮の人権問題に対する国連の関心を活かして北朝鮮の変化を引き出すことでは、我々に負うべき責任が大きい。北朝鮮が人権弾圧を続け、国際社会の要求にそっぽを向ける場合、最高指導者である金第1書記が国際社会の「公共の敵」となるほかない状況にあることを認識する努力が求められる。