スマートフォンでは米国のＮＢＳニュースが見やすい。３日、出勤して、ＮＢＣニュースを見ると、アンカーのブライアンがテロ集団「イスラム国」による２人目の米国ジャーナリスト殺害のニュースを伝えた。担当特派員は、ジャーナリストのスティーブン・ソトロフ氏が殺害されたと短く速報した後、詳しく説明する前に次のように話した。「ブライアン、このことは必ず言わなければならない。彼は最後まで非常に勇敢だった」。ソトロフ氏が刃の先で感じた恐怖がどれほどか分かるため、胸が熱くなった。
◆ソトロフ氏は３１才。フリーでシリアを取材していたが、１年前に行方不明になった。ソトロフ氏の処刑は、２週間前、米国のフリーのカメラマン、ジェームズ・フォーリー氏が殺害された時に予告されていた。ソトロフ氏の母親が先週、息子に慈悲を求めメディアを通じて懇願したが効果はなかった。ソトロフ氏は、フォーリー氏と同時期に殺害され、動画だけ後で流したにすぎないため、懇願は初めから効果がなかったという見方もある。英国のキャメロン首相は、「おぞましく（disgusting）卑劣な（despicable）行為」と非難した。
◆米国に本部を置くジャーナリスト保護委員会（ＣＰＪ）の集計によると、１９９２年から現在まで、取材中に殺害されたジャーナリストは１０７３人。最近殺害されたジャーナリストが２週間前に殺害されたフォーリー氏だ。ソトロフ氏がリストに上れば、その数は１０７４人になるだろう。１０７４人の中に日本人ジャーナリストは６人含まれているが、韓国人ジャーナリストは１人もいない。幸いだと言うべきか、恥ずかしいと言うべきか。
◆今年３３人のジャーナリストが殺害されたが、ガザ地区、ウクライナ、シリア、イラク、アフガニスタン、リビアなど紛争地域が大半だ。外信ニュースを長く見てきたが、最近イラクとシリアで活動するイスラム国やナイジェリアのボコ・ハラムのような極悪非道なテロ集団はこれまでいなかった。これらのテロ集団に影響を与えたアルカイダとタリバンの残忍さ、悪辣さを越えている。今でも各地で、ジュネーブ協定の保護を受けられない状態で世界の極悪非道な集団を相手にしているジャーナリストたちに尊敬の念を抱く。
宋平仁（ソン・ピョンイン）論説委員pisong@donga.com
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