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在位期間の最長・最短法王は? ペテロ34年、ウルバヌス7世は12日

在位期間の最長・最短法王は? ペテロ34年、ウルバヌス7世は12日

Posted August. 09, 2014 03:49,   

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12億のカトリック信者の首長である法王は、どのように選ばれ、どのような権限を持つのか。

教皇庁は、教会法によって、法王が空席になって15〜20日の間に新しい法王を選出するコンクラーベ(ローマ法王を選出する会議・ラテン語で「鍵をかけて」という意味)を開催する。コンクラーベは、外の世界と完全に断絶され、厳重なセキュリティの中で行われる。

コンクラーベに参加する枢機卿は、イタリア・ローマのシスティーナ礼拝堂に集まる。投票の前に秘密厳守と外部の介入排除を誓う。システィーナ礼拝堂も盗聴をチェックし、電波遮断機を稼動する。過去、ローマの貴族といった外部勢力が法王の選出に影響を与える素地を遮断するために始まった伝統だ。

投票は3分の2以上の得票者が出るまで無記名で続く。普通2〜5日かかるが、1268年にグレゴリウス10世を選出する時は、会議が開かれて2年9ヵ月と2日間、投票が続いた。1851年にも54日間続いた。新法王が選出されれば、システィーナ礼拝堂の煙突から白い煙があがる。

フランシスコ法王は2013年3月、ベネディクト16世が法王を辞任し、新法王になった。法王が生前に法王を辞任したり放棄したりすることは珍しい。普通は善終(カトリック信者の死)まで職務を遂行する。しかし、最高の権限を行使する法王が自ら辞任を発表すれば止められない。ポンティアヌス、グレゴリウス6世、ベネディクトゥス9世、ケレスティヌス5世、グレゴリウス12世が辞任した。

法王は、ローマ・カトリック教会の最高首長で、教会全体を統率する絶対権力を持つ。法王の言葉は拒絶できず、すべての法令は法王の承認を受けなければならない。独立自治国「バチカン市国」の元帥でもある。

歴代の法王を国籍別に見ると、イタリア出身が210人で最も多い。平均の在位期間は8年、最長寿の法王は、初代ペテロ法王で34年だった。最短期の法王は1590年のウルバヌス7世で、マラリアにかかって即位式もせず、12日で善終した。歴史上初めて俗人から法王の座に就いたレオ8世は、先に主教に叙任されて即位した。

宗教的霊性と政治的指導力を発揮し、大法王の称号を受けた法王は、レオ1世とグレゴリウス1世の2人だけだ。レオ1世は、古代教会の礎石を築き、彼が書いた書簡と説教はラテン文学史でも高い評価を受ける。中世に法王権を確立したグレゴリウス1世は、ミサ典礼曲と聖歌を整理し、グレゴリオ聖歌を普及させた。

歴史上の最悪の法王として、アレクサンデル6世が挙げられる。貞操を守ることを説教しながら、政府を支配し、乱れた性生活を楽しんだ。多くの女性との間に子どもをつくり、息子たちに絶対的な権力を与えた。

野史には、女性法王ヨハナ(?〜857)もいる。女性であることを隠して法王の座に就いたが、子どもを身ごもり、道で出産して亡くなったという。そのため、後の法王選出では、下位聖職者がこう丸を触って男であることを証明し、「彼にはこう丸がある」と叫ぶという話もある。