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北朝鮮総攻撃の情報を提供したのに…「スパイ汚名」64年ぶりに名誉回復

北朝鮮総攻撃の情報を提供したのに…「スパイ汚名」64年ぶりに名誉回復

Posted June. 25, 2014 03:33,   

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「64年ぶりに回復した名誉」。

ソウル中央地裁民事合議32部(李仁揆部長判事)は24日、韓国戦争当時、北朝鮮人民軍の総攻撃の情報を韓国軍に知らせたにもかかわらず、スパイと見なされ投獄されたホン・ユンヒ氏(84)が国家に対して起こした損害賠償請求訴訟で、ホン氏に対して慰謝料4億ウォンの支払いを命じ、原告の一部勝訴の判決を下したことを明らかにした。

1950年、韓国戦争が勃発した時、陸軍幹部候補生として入学するために陸軍本部監察室で待機していたホン氏(当時20才)は、漢江(ハンガン)鉄橋が爆破されたため、ソウル新堂洞(シンダンドン)で孤立した。新堂洞の友人宅に隠れていたホン氏は、国軍の身分を隠してホン・グァンヒという仮名で北朝鮮義勇軍に偽装入隊した。人民軍衛生兵として大邱(テグ)まで行ったホン氏は、1950年8月31日、「人民軍が9月に洛東江(ナクトンガン)戦線で総攻撃する」という人民軍将校の話を盗み聴き、脱出してこの情報を国軍に知らせた。

国軍はこの情報によって洛東江防衛に成功したが、ホン氏が人民軍に入隊したことを問題視し、スパイ容疑をかけた。憲兵は、「国軍兵力を探るよう北朝鮮の指令を受けた」と偽の訊問調書を作成した。「9月総攻勢」の最初の情報提供者も人民軍少佐のキム・ソンジュンに変えられた。

ホン氏は1950年、軍事裁判所で無期懲役を宣告され、その後減刑されて1954年に仮釈放された。しかし、当局から監視されるため、米国に移住し、2013年に再審で無罪判決を受けた。ホン氏の代理人は、「賠償を受けることよりも国家に貢献した情報提供者の地位が認められてうれしい」と伝えた。