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「南北建築史の100年間を眺望する共同展示の不成立が残念だ」

「南北建築史の100年間を眺望する共同展示の不成立が残念だ」

Posted June. 09, 2014 08:54,   

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「将来を見据えるためには、過去100年間を振り返らなければならないが、我々は先ばかり見据えて生きてきた。そんなことから、この100年間、南と北とに分かれて繰り広げられてきた建築史を振り返る展示は、大変時宜にかなっている」

韓国に初の金獅子賞を抱かせたチョ・ミンソク韓国館コミッショナー(48、写真)は、受賞観想についてこのように明らかにし、「今回の展示は、南北の建築がどれほど興味深いかを示す小さいが、前向きな模範事例になることを願う」と語った。

韓国館が1等賞を受賞した秘訣については、「外国人らがモダニズム伝播の死角地帯の南北間で行われた建築作業を目にし、モダニズムの最後のパズルを組み合わせていくような気分を感じたようだ」と解釈した。

氏は、「さまざまなルートを通じて、北朝鮮に共同展示をしようと提案したが、実現しなかった。駐イタリアの北朝鮮大使が展示場を訪れたらよかったのに、それも実現できなかった」と残念がった。

韓国館の展示タイトルの「韓半島の五感図(Crow‘s Eye View : The Korean Peninsula)は、建築家出身の詩人・李箱(イ・サン)の詩のタイトル「五感図」から取ってきた。このタイトルには、北朝鮮の欠席で、韓半島の近代建築史を丸ごと「俯瞰」することができなかったという意味が盛り込まれている。

氏は、「いつか、南北韓が二つの国旗を無難に掲げ、いかなる劇的要素無しに、ただよい建築展示を開くことのできる日が来るのを期待する。そのときは、展示のタイトルも、単に『俯瞰図』とつけるつもりだ」と語った。北朝鮮の建築家に送る公開の手紙では、「南北が共同でオンドル文化を世界文化遺産に登録するよう努力しよう」という提案もした。

今回、韓国館の優勝をきっかけに、チョ・コミッショナーは、世界的建築家の列に名を連ねることになった。延世(ヨンセ)大学建築工学科と米コロンビア大学建築大学院を卒業した氏は、オランダの設計事務所OMAで働いた後、03年に帰国し、設計事務所・マススタディーズを立ち上げ、活動してきた。

ソウル江南(カンナム)の住商複合ビル・ブティックモナコ(08年)、ダウム済州(チェジュ)本社社屋(11年)、建築部門の銀賞を受賞した10年の上海エキスポの韓国館で、国内建築界では未来のプリツカー賞受賞の候補といわれるほど、早くから頭角を現してきた。今年、東亜(トンア)二法の「韓国を輝かす100人」に選ばれたりもした。