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金芝河氏、国家を相手に35億の賠償請求訴訟

金芝河氏、国家を相手に35億の賠償請求訴訟

Posted May. 22, 2014 06:37,   

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1970年代、民青学連事件や五賊筆禍事件などで2206日(6年)間服役し、昨年再審で一部無罪判決を受けた詩人の金芝河(キム・ジハ)氏(73)が、国家を相手に慰謝料35億ウォンの賠償請求訴訟を起こした。

金氏は21日、「特殊監禁、要視察対象とされ、幻聴、幻覚など精神的・身体的苦痛を受け、妻や子どもたちと平凡な暮らしができなかった」とし、「私に30億ウォン、妻に3億ウォン、長男に2億ウォン賠償してほしい」とソウル中央地裁に訴状を出した。

金氏の代理人の李憲(イ・ホン)弁護士は、「民青学連事件で10ヵ月服役した故諸廷グ(チェ・ジョング)元議員の場合、本人に5億5000万ウォン、遺族が3億ウォンの賠償を受けたことを参考にして賠償額を算定した。服役期間だけを考えても金氏はチェ元議員の7倍以上だ」と述べた。そして、「金氏は再審後に刑事補償金4億2800万ウォン余りを受け取ったが、現在まで続いている精神的苦痛などの賠償を求めることが趣旨だ」と付け加えた。

金氏は1970年、腐敗官僚などを風刺した「五賊」を書いた容疑(反共法違反)で100日間収監され、1974年、民青学連事件を背後で操った容疑(国家保安法違反など)で死刑宣告を受けて300日間収監されたが、刑の執行停止で翌年2月に釈放された。金氏は1975年に釈放された後、東亜(トンア)日報に寄稿した獄中手記「苦行1974年」で、「人民革命党事件は拷問で捏造された事件」と表現したことを理由に同年9月に再び収監され、1980年12月まで5年間服役した。

李弁護士は、「今回の訴訟は、五賊筆禍事件の有罪宣告に対して国家の責任を問う意味もある」と明らかにした。昨年、再審裁判所は、五賊筆禍事件に対して再審理由を認めるほどの資料が提出されず、有罪を覆すことができないとし、量刑だけを減らして懲役1年の執行猶予判決を下した。

当初、金氏の再審事件を受け持った「民主社会のための弁護士会(民弁)」の弁護士は、金氏が先の大統領選挙で朴槿恵(パク・クンヘ)候補を支持した後、控訴審の最初の期日に出席せず、五賊筆禍事件の苛酷行為の証拠を提出しないなど、訴訟の遂行を疎かにしたという。今回の訴訟を担当する李弁護士は保守寄りの弁護士団体「市民と共にする弁護士」所属だ。