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WTO事務総長「コメ関税化の猶予は韓国政府の仕事」

WTO事務総長「コメ関税化の猶予は韓国政府の仕事」

Posted May. 17, 2014 07:54,   

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韓国のコメ市場開放の猶予期限が今年末で切れる中、世界貿易機関(WTO)の事務総長が韓国を訪問し、速やかな貿易開放の重要性を強調した。

WTOのロベルト・アゼべド事務総長は16日、世界経済研究院の招待を受けて行った朝食講演後の記者会見で、「各メンバー国ごとに敏感な品目が異なるが、そのカギはどれほど速やかに貿易開放に踏み切るかだ」とし、「韓国政府には難しい決定になるだろうが、政治的に可能なやり方で貿易自由化を実現するのが重要だ」と述べた。

ただ氏は、「韓国が、コメを敏感な交易品目とみなしていることは、ほかのWTOメンバー国もよく知っていることである」とし、「コメの関税化(市場開放)を追加に猶予するために、ほかのメンバー国の理解を得ることは韓国が取り組むべきことだ」と付け加えた。

1994年、ウルグアイラウンド(UR)の交渉妥結で、韓国をはじめ、159のWTOメンバー国は、コメ市場を開放することに合意したが、韓国は、一定量のコメを海外から輸入する代わりに、今年末までコメ市場の開放免除を受けた経緯がある。もし、2015年以降も、コメ市場の開放を猶予するためには、ほかのWTOメンバー国から同意を得なければならず、猶予期間を延長するためには、コメの義務輸入物量を大幅に増やさなければならないなど、副作用が大きいと見られている。

最近、フィリピンがコメ市場開放の猶予を要請したが、WTOのメンバー国はこれを拒否したことがある。農林畜産食品部は、これを受け、韓国もコメ市場の開放は避けられないだろうと見て、6月まで、政府方針をまとめる計画だ。しかし、農民団体などは依然、政府がコメ関税化猶予交渉に乗り出すことを求めている。

そのほか、アゼべド事務総長は、韓国政府の為替市場への介入の批判について、「状況によっては、為替政策を展開するのは、各国が決める問題だ」とし、「それこそ、グローバル経済の本質だ」と強調した。氏はまた、「今回来て見て、韓国がエネルギーや革新に溢れる国であることを直接確認することができた」とし、「貿易を通じて経済奇跡を成し遂げた国として、今年再開されるWTO農産物やサービス、工業製品の自由化交渉に重要な役割を果たすことを期待する」と呼びかけた。

一方、朴槿恵(バク・グンへ)大統領は同日午後、アゼべド事務総長と面談し、ドーハ開発アジェンダ(DDA)交渉の予測や韓国との協力強化対策などについて話し合った。15日に訪韓したアゼべド事務総長は、これに先立って、姜昌熙(カン・チャンヒ)国会議長、尹相直(ユン・サンジク)産業通商資源部長官、李桐弼(イ・ドンピル)農林畜産食品部長官などと面談を行い、16日、アジア太平洋経済協力機構(APEC)の閣僚会議への出席のため、中国に向け出発した。