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映画「7番部屋のプレゼント」の貧民街

Posted April. 11, 2014 03:49,   

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ソウル西大門区(ソデンムング)セゴンジョン路4街100—58番地。ソウル市内で残り少ない貧民街「ゲミ(アリの韓国語)マウル(村という意)」の住所だ。豊かでない境遇にも希望を失わずに早朝から夜遅くまで懸命に働くここの住民の様子がアリに似ているとして付けられた名前だ。人通りの少なかったこの村は、最近1000万人以上の観客を動員した映画「7番部屋のプレゼント」で、主人公のヨングと娘のイェスンが住んだ村に登場して有名になった。

ゲミマウルは、1950年韓国戦争後、行くところのない都市の貧民が仮の住まいに天幕を張ってから作られた。インワン中学校の隣の険しい坂を息が詰まるほど上がってようやく到着する。村のてっぺんでは内部循環道路と近くのマンション団地が一望できるほど地帯が高い。屋根と屋根、門と門が軒を連ねて、高層ビルが立ち並ぶ都心とは対照的だ。

この索漠たる貧民街が最近、灰色の壁を色鮮やかな絵の具で色を付けられてから生気を得た。大学生が集まって、「歓迎」「家族」「映画のような人生」「最後そしてスタート」などをテーマに51本の壁画を描き入れたのだ。暗い小路の壁には黄色いヒマワリが開き、古い無許可の建物には空色、緑色の多彩な風船の絵が描かれた。きれいな壁画のおかげで、建物を背景に写真を撮る観光客も増えた。子犬の壁画が描かれた家の人は、壁に「私はスターですから、モデル費を払ってください」という冗談の文句を書き入れておいたりもした。

ゲミマウルは前は、一、二軒ずつできる天幕が以前の西部映画の「ティピー(インディアンの住居)のようだとして「インディアン村」と呼ばれたという。ところが、1983年、住民が熱心に働いて毎日を暮らし、この村の老人が隣の子どもたちを家族のように面倒を見ていること、今のゲミマウルという正式の名称を得ることになったという。弘済(ホンジェ)駅2番出口を得て、7番の村バスに乗るといい。