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「熟練技術者は会社の宝物」 柳沢管楽器、定年後再雇用で新たな道示す

「熟練技術者は会社の宝物」 柳沢管楽器、定年後再雇用で新たな道示す

Posted April. 08, 2014 04:04,   

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先月27日、東京板橋区にある柳沢管楽器(株)の1階の作業場。島田行男氏(71・写真)はサックスに取り付けるマウスピース(口で吹くパーツ)を作っていた。彼は1958年に入社して以来、55年間ずっとこの会社で働いている。

創業者の孫で3代目の柳澤信成代表(62)は、島田氏をして「永遠に残ってもらいたいうちの会社の宝物だ」とし、「定年になったからと言って、熟練した職員を辞めさせるのは宝物を捨てることだ」と話した。

同社は満60歳になると、退職者の中で希望者を再雇用する形で65歳まで雇用を保障する。全職員89人中、50年以上勤務した職員が3人、30年以上勤務した職員が8人に上る。

その代わり、給与を一定水準で凍結する方式を採択した。定年延長による人件費負担は効率性を高め、品質をグレードアップしてそれ相応の対価を受け取るやり方で克服した。

日本は昨年4月から「改正高齢者雇用安定法」を施行している。企業は13年までに定年を61歳へ延長し、以降3年ごとに1歳ずつ引き上げ、25年からは60歳までの雇用が義務付けられる。高齢化による労働力不足に対処し、熟練技術者が引退後海外へ流出するのを防ぐためだ。

大多数の日本企業は賃金ピーク制を通じた再雇用制度を採択している。サントリーホールディングス、大和ハウス工業など、財政環境の良い一部企業は勤労意欲を高めるため、既存の賃金をそのまま支給し、定年を65歳まで延ばした。

柳澤代表は、「若者より力はやや弱いかも知れないが、経験と技術が蓄積されるため、生産性は60歳まで持続的に上昇する。品質維持のためには熟練技術者が何よりも重要なだけに、これからも現在の方針を変えるつもりはない」と強調した。