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見え透いたロマンス作法を拒否した「プリンセス映画」

見え透いたロマンス作法を拒否した「プリンセス映画」

Posted January. 09, 2014 05:56,   

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「ベクデルテスト(Bechdel Test)」という検査がある。米漫画家・アリソン・ベクデルが、1980年代、男性中心主義の映画がどれほど多いかを計量化するために考案したというこのテストの基準は、下記の通りである。①名前を持った女性キャラクターが2人以上か、②彼女らはお互いに会話をするか、③会話の内容に、男性に関することではないほかの内容があるか。単純に見えるが、ハリウッドの映画の中で、この基準を満たす映画は多くない。

ベクデルテストに等級があるなら、ディズニーの新しいプリンセス映画「冬の王国」(16日公開)は、特A級をつけるに値する。過度に女性偏向的だという判定を受けるかも知れない。

アンデルセンの童話「雪の女王」をモチーフにしたこのアニメの主人公は、アレンデル王国の王女姉妹だ。冷たく見える姉のエルサは、全てのものを凍らせる魔力を持っているが、これを隠している。やんちゃな妹のアンナは、そのことを知らず、冷たい姉への反感を募らせている。

二十歳になり、女王の座についたエルサの戴冠式の日、うきうきしているアンナの前に、隣国の王子・ハンスが現れる。ハンスと急激に恋に陥ったアンナは結婚を宣言するが、これに反対するエルサは、誤って氷の魔法を使ってしまう。自らの手に負えない力のため、恐怖に包まれたエルサは、王国から遠いところに逃げ出し、自分だけの氷の宮殿に隠れてしまう。

映画のストーリーは、凍りついたアレンデル王国の魔法を解くため、姉を探しに旅に出たアンナの冒険だ。アンナは雪原の中でも、長いプリンセスドレスを諦めないが、どこぞの男性の英雄キャラクターに劣らぬほどの勇気やチャレンジ精神を見せている。

「メリダとおそろしの森」(2012年)をはじめ、独立的女性キャラクターは、最近、ディズニーのプリンセス達の共通点だ。この映画が打ち出したのは、男女の恋ではなく、王女姉妹の成長や友愛だ。ハンス王子さえ脇役だ。

このため「冬の王国」は、小さい女の子たちに勧めるに値する。もちろん、大人の観客が楽しめる要素も多い。ディズニーならではの華麗な映像や質の高いOSTが、目と耳を楽しませてくれる。さらに、「一目ぼれの相手でも、結婚は慎重に決めるべきだ」という細かな教訓も与える。全年齢観覧可