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[オピニオン]「キムジャンは分かち合い」

[オピニオン]「キムジャンは分かち合い」

Posted December. 07, 2013 06:32,   

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白菜キムチの浅漬けやボサムキムチ、ヨルムキムチ、トンチミ、カクトゥギ、チョンガギムチ、ゴドルペギ、ガッキムチ、オイジ…。その大半が、人々になじんでいるキムチの種類だ。これはどうだろう。ナバクキムチ、ボキムチ、宮中チョッククチ、ビヌルキムチ、コスキムチ、バクキムチ…。サツマイモのつるや大豆萌やし、ほうれん草、茄子、芹、ごぼう、春菊、かぼちゃを主要食材にして漬けたキムチもあることを知っているか。百科事典には、「キムチは、三国時代から食べ始めたものと推定され、その種類は200種を超えている」とかかれている。

◆ロシア・サハリンの韓国人同胞は約3万人と、その構成が多岐にわたっている。日本植民地時代につれられてきた「ファテチ」が最も多く、スターリンの統治時代、中央アジアに強制移住されてから戻ってきた「クンタンベンイ」、北朝鮮から伐採場や鉱山に働きに来ていて、そのまま居座った「ブクソンチ」がその後を次いでいる。韓国、または北朝鮮国籍の居住者、中国朝鮮族も混ざっている。「名前を、ロシア流に変え、韓国語も忘れたが、彼らを一つにつないでいて、アイデンティティを代弁するのは、キムチとキムジャン」だという。日本国立民族学博物館所属のアサクラ・トシオ教授の論文、「サハリンのキムチに関する考察」の内容だ。

◆今、記者の自宅にあるキムチも、その出身地はそれぞれ違っている。母親や義理の母親、義理の妹からキムジャンの後、数株ずつ送ってらったのだ。そのおかげで、塩辛い慶尚道(キョンサンド)流の、汁たっぷりのさっぱりした味の黄海道(ファンへド)流の、ごしごしとこすって漬けた忠清道(チュンチョンド)流のキムチを、くまなく楽しんでいる。イシモチや太刀魚をたっぷり入れた物もある。キムジャン文化が、ユネスコの人類無形文化遺産に登録された。登録されたのは、キムチではなく、「キムジャン、韓国でキムチをつけ、分け合う文化」だ。

◆かつてから、キムジャンは、冬場の4〜5ヶ月間の食べ物を準備する大事だった。そのため、親族や隣人が集まって、キムジャンをし、分けて食べた。毎年、このごろになると、いたるところで疎外階層のためのキムジャン行事が行われる。キムジャンならではの分かち合いの伝統と、その脈が通じている。ユネスコは、キムジャン文化についてこのようにまとめた。「韓国人の日常のなかで、世代を経て引き継がれてきたキムジャンは、隣人同士の分け合いの精神を実践し、連帯感やアイデンティティ、所属心を増大させた媒体だ」。キムジャンだけでなく、心まで分かち合えば、厳しい寒さもそう寒くはないだろう。

虛承虎(ホ・スンホ)論説委員 tigera@donga.com