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市場資金を2年内に2倍に、アベノミクスが本格始動

市場資金を2年内に2倍に、アベノミクスが本格始動

Posted April. 05, 2013 03:17,   

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日本銀行(日銀)が、市場への現金供給量を、2年内に現在の2倍に増やす内容の破格の金融緩和措置を、4日発表した。安部晋三首相の経済政策であるアベノミクスが本格化するものであり、金融市場は直ちに反応を見せている。韓国の輸出にも影響を及ぼすものと見られる。

●いよいよ始まったアベノミクス

「アベノミクスの伝道師」を自任する𩩲田東彦(写真)総裁の就任後、初の金融政策決定会合を開催した日銀は同日、「2年内に物価2%上昇」という目標を、できる限り早く実現させると主張し、破格の金融緩和措置を決定した。

金融緩和戦略を、銀行間取引金利の調整から、市場への現金供給総量の調整へと切り替え、昨年末基準で138兆円(約1629兆ウォン)だった現金供給の総量を、来年末まで計270兆円へと増やすことにした。

長期国債の買い入れ額も、来年末までに、現在の2倍以上の190兆円へと拡大し、株価指数に連動する上場指数ファンド(ETF)の保有残高は、毎年1兆円ずつ増やすことにした。長期国債の保有額を、現金供給総額内に保つという内部規制も、打ち切ることにした。

金融緩和の手段も一元化して、資産買い入れ基金を通じた流動性供給は廃止し、国債の直接買い入れ(オーペレーション)に集中して、金融緩和の意志を市場にはっきりと示すことにした。麻生太𩒐副首相兼財務相は、「日本銀行がレベルの違う金融政策をまとめた」と述べた。

●日本の外国為替市場や証券市場は大歓迎

期待以上の金融緩和策が発表されると、同日、下落の勢いでスタートした東京証券市場は大幅に持ち直った。

日経平均株価は同日午前、米国の株価下落のニュースを受け、前日より170円以上下がった12188.22円で取引を開始した。しかし日銀が午後1時半ごろ、金融緩和策を発表すると、高騰へと転じ、わずか20分間で、前日の終値水準まで回復した。その後も上昇を続け、同日の日経株価は、前日の終値(12362.20円)より272.34円(2.2%)高の12634.54円で取引を終えた。先月12日に記録した今年の最高値(12635.69円)に近づいた。

円を売る動きが加速し、東京外国為替市場での円相場も、先月21日後最大の円高ドル安が進み、午後、一時的に1ドル=95.56円で取引された。日銀の国債買い入れ拡大のニュースに、市場資金が殺到した債券市場では、長期金利の代表的指標である10年物日本国債の利息率(年利)が午後、一時的に0.425%となり、03年6月11日の0.430%を破って、史上最安値を記録した。

●韓国経済に悪影響

日銀は、今回の措置は、デフレ脱却を通じて、「消費刺激→企業業績改善→雇用拡大や賃上げ→消費拡大」の好循環構造を生み出すためのものだと主張している。しかし、大規模な金融緩和は、円安へと続き、自動車や電子、鉄鋼、半導体などの主要輸出産業の分野で競合している韓国経済への悪影響は避けられない。

一部からは、影響は限られるだろうという見方も出ている。SK証券のキム・ヨンジュン研究員は、「日銀が現金供給規模を増やして、不動産や株式など、市場を直接刺激するという意味だ」とし、「円安を受け、国内経済への影響はあるだろうが、すでに対ドル円相場は、年末まで1ドル=100円を越すだろうと見込んできたため、「ショック」とまではいえないだろう」と主張した。



bae2150@donga.com