北朝鮮全域が台風による被害を受けた中で、29日、平壌(ピョンヤン)金日成(キムイルソン)広場では青年節(8月28日)記念の松明行進が盛大に行われたと、朝鮮中央通信が報道した。同通信によると、数万人と推算される参加者らは音楽に合わせて松明で「金日成」「金正日(キム・ジョンイル)」「金正恩(キム・ジョンウン)」の名前や「先君」「報復の銃隊」などの文字を形象化した。松明行進の様子は異例に朝鮮中央テレビが生中継し、同じ時間、大同江(テドンガン)では大規模な花火大会も行われた。
これに対し、韓国政府高官は、「今年、北朝鮮が朝鮮少年団創立式(6月6日)、戦勝記念節(休戦協定締結日・7月27日)に続き、青年節まで記念日ごとに地域代表数万人を平壌に連れてきて、記念行事を行うことが繰り返されている」とし、「金正恩体制の正統性を浮き彫りにするための目的と見られる」と話した。同高官は「金日成100回誕生日(4月15日)祝砲夜会から推定してみると、今度の花火大会だけに1600万ドル(約180億ウォン)前後がかかっただろう」と話した。
また朝鮮中央通信は29日、「黄海南道(ファンヘナムド)で約8500町歩の農耕地でトウモロコシ茎葉が挫かれ、街路樹600本が倒れるなど、殆どの地方で台風15号による被害が発生した」と報道した。青年節記念式が1日見送られたのも台風による被害の影響とみられる。北朝鮮は30日にも台風14号の上陸に合わせて「台風警報」を発令した。
一方、米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)は30日、「北朝鮮が7月トンカモ(金日成銅像を壊す会)が摘発されたと宣伝した後、銅像の警備が大幅に強化されて、特に、三池淵(サムジヨン)大記念碑銅像の近くには武装軍人が3〜4重の警備に当たっている」と報道した。
shcho@donga.com