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[社説]北朝鮮の指令に従って動いた民主労働党

[社説]北朝鮮の指令に従って動いた民主労働党

Posted May. 19, 2012 08:42,   

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1980年代と90年代の主体思想派の運動家出身が大量に参加した民主労働党(民労党)が、北朝鮮労働党の指令に従って動いていたことが確認された。民労党内の民族解放系(NL系)の主体思想は、趙承洙(チョ・スンス)、沈相奵(シム・サンジョン)、魯会燦(ノ・フェチャン)氏ら民衆民主主義系(PD系)が2008年3月、NL系の従北主義を問題視して離党すると、党を掌握した。民労党は昨年12月、国民参加党や進歩新党から離党したグループと統合進歩党(統進党)を作って看板を下ろしたが、北朝鮮の指令通りに動いた従北勢力は、統進党の主流派に転身していた。

北朝鮮の対韓国工作機関である労働党225局の前身「対外連絡部」時代の2005年12月、民労党中央委員と事務副総長を巻き込んだスパイ団「一心会」に送った指令の中で、事務総長、政策委議長候補を指名し、そのメンバーで党最高委員会を構成するよう指示した。翌1月に実施された民労党の執行部選び選挙の結果は、北朝鮮の指示通りの内容となった。一般党員たちは知らなかったかも知れないが、民労党は「北朝鮮労働党の南朝鮮地区党」だと批判されても返す言葉がないはずだ。北朝鮮は、民労党が結成された直後の2000年1月、韓国内の従北勢力に「民労党を中心に闘争を展開せよ」との指令を出していた。

昨年8月に摘発された旺載山(ワンジェサン)スパイ団事件でも、民労党が北朝鮮労働党の指令を受けていたことが判明した。「225局」は旺載山の総責任者だったスパイのキム・ドクヨンに、昨年3月に送った指令で、民労党から「連立政府ではなく、国会議席の譲歩を引き出すこと、政策的保証を取り付けることなどで連帯の道を研究せよ」と指示している。実際民労党は、統進党を作り、今年の総選挙で統合民主党と野党連帯を組み、候補一本化を通じて地方区で7人の当選者を出した。野党連帯を主導した民主党の韓明淑(ハン・ミョンスク)前代表は、このような統進党の実体を知っていながらも連帯を強行したのか、はっきり示すべきだ。

民主党の朴智元(パク・チウォン)非常対策委員長は昨日、統進党問題に触れ、「野党連帯の必要性は十分感じているが、近く議員総会で(方針を)決めたい」と話した。民主党は、どうみても従北の統進党との関係を断ち切る必要がある。この頃の統進党事態の成り行きみると、野党連帯が選挙戦略としても民主党に有利には働きそうにない。

金大中(キム・デジュン)と盧武鉉(ノ・ムヒョン)の両左派政権はもちろんだが、李明博(イ・ミョンバク)政権下でも検察と国家情報院は、従北勢力に対する捜査を十分に行えずにいた。韓相大(ハン・サンデ)検察総長は、昨年8月の就任演説で「北朝鮮を追随し、北朝鮮を利する行為をしている集団を放置するのは、検察の職務遺棄だ」と述べて従北勢力の撲滅を明言したが、現実において実践されたとは言えない。検察と警察は、従北勢力と正面対決を通じて国家体制を守るべきだ。