イラン事態で原油受給の不安が高まった中で、Sオイルが最大株主のサウジアラビアの国営石油会社アラムコから20年間工場稼動に必要な原油の全量を供給してもらうことにした。
Sオイルは、8日(当地時間)サウジアラビア・ダーランでアラムコと20年間の原油長期供給契約を締結したと、9日発表した。国際原油市場で原油供給契約は通常1年単位で行われるが、このように長期契約を締結したのは異例のことと受け止められる。
Sオイルは1日66万9000バレルの原油を処理する施設を保有している。契約通りなら、国内石油商品の消費量の約30%に当る年間2億3000万バレルの原油をアラムコから20年間供給してもらうことと見られる。
Sオイルの関係者は、「両社間の20年間の信頼関係、韓国とサウジアラビアの友好関係のおかげで、長期契約に再度成功した」とし、「最近、イラン事態で原油受給が不安な状況で、安定的に工場を運営できるようになり、国のエネルギー安保に大きな力になる」と話した。
アラムコは原油と石油商品を生産する世界最大手の石油会社だ。1991年、双龍(サンヨン)精油(現Sオイル)の持分35%を確保して最大株主になった。当時、11年まで20年間原油長期供給契約を結んで話題になった。サウジアラビアは2600億バレルの原油埋蔵量を保有し、世界全体の原油生産量の約11%を占める世界最大の産油国だ。
一方、8日(当地時間)、米ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で、3月引渡分ウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は前日より30セント(0.3%)値上がりしたバレル当り98.71ドルで取引を終えた。米国の原油在庫が予想より少なく増えたというニュースが原油価格に影響した。
parky@donga.com