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[オピニオン]オプラ・ウィンフリーの引退

[オピニオン]オプラ・ウィンフリーの引退

Posted May. 20, 2011 03:01,   

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米国のトークショーの女王、オプラ・ウィンフリー氏の名前を取った新たしい単語が生まれた。1993年、米誌「ジェット」は、オプラ(Oprah)について「若年層では、告白を引き出すための親しみのある口調で粘り強く質問をすることを意味する単語」と説明した。「神話になった女性、オプラ・ウィンフリー」という本を書いたジャネット・ロウ氏は、「ウィンフリーは大学学長や政治家は言うまでもなく、我々の文化にローマー法王を除いたどの宗教指導者よりも強大な影響を与えている」と評価した。

◆08年の大統領選で共和党のジョン・マケイン候補陣営は、当時のオバマ民主党候補の勢いに歯止めをかけようと、有名芸能人と結びつける広告戦略を立てた。「オバマはただ有名なだけであって、果たして大統領としての資格があるだろうか」というニュアンスを匂わせる広告だった。マケイン氏がオバマ氏と並らべる芸能人にウィンフリーを挙げると、ある参謀が「彼女を政治的に扱ってはならない。彼女は、あなたが知っているよりもっと凄い存在だ」と一蹴したという。結局、オバマを攻撃するために広告に出た芸能人は、歌手のブリトニー・スピアーズとパリス・ヒルトンだった。

◆1986年に放送が始まって以来、オプラ・ウィンフリー・ショーに出演したゲストは3万人あまり。最近、オバマ大統領夫婦をはじめ米国の現元大統領5人が出演した。ウィンフリーは08年に米大統領選でオバマ候補支持を公に宣言し、当選を後押しした。最近は不動のトップ芸能人の座から一歩引いている感じだ。19日発売の米経済誌フォーブスが選定したエンターテインメント事業部門で最も影響力のある有名人にレディー・ガガが1位に選ばれた。1位だったウィンフリーは2位に下がった。

◆米ミシシッピー州の田舎で私生児で生まれ、北米全域はもちろん世界1億4000万人の心をわしづかみにしたウィンフリーは、アメリカンドリームの象徴だ。テレビのアカデミー賞と言われるエミー賞を、これまで47回受賞したオプラ・ウィンフリー・ショーが25日終了する。17日にあった告別放送の収録には、歌手のマドンナ、ビヨンセ、俳優のトム・クルーズ、トム・ハンクスなど有名芸能人が勢揃いした。放送で人気のある司会者一人の力がどれだけ強大なのか分かる。ウィンフリーは「拍手する時に去れ」という言葉を身をもって実践する人でもある。

鄭然旭(チョン・ヨンウク)論説委員 jyw11@donga.com