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三星グループ、史上最大規模の役員昇進人事を実施

三星グループ、史上最大規模の役員昇進人事を実施

Posted December. 09, 2010 09:04,   

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世界的な景気低迷の中、最高業績を上げた三星(サムスン)グループは、490人の史上最大規模の役員昇進人事に8日、踏み切った。昇進した役員数は、昨年の380人より110人増えた。今年は、半導体を中心に三星電子が最高業績を上げるなど、実績による人事原則が反映された結果とみられる。これと共に、オーナー親族でない役員3人を輩出するなど、「若手の三星」への世代交代に重点を置いた。これは、三星の3世による経営体制が本格化していることへの措置とみられる。

●3世による後継構図

同日の人事では、李健熙(イ・ゴンヒ)三星電子会長の次女、李敍顯(イ・ソヒョン)第一(チェイル)毛織・第一企画専務(37)が、夫の金載烈(キム・ジェヨル)第一毛織専務(42)と共に副社長へ昇進した。ソウル芸術高校と米パーソンズデザインスクールを卒業した李新任副社長は昨年末、専務に昇進後、1年後に副社長職を任されることになった。

これを受け、今年の社長団や役員人事は、李会長の息子や娘、娘婿5人のうち、李富眞(イ・ブジン)ホテル新羅(シルラ)・三星エバーランド新任社長の夫、任佑宰(イム・ウジェ)三星電気専務を除く4人が、社長や副社長にそれぞれ昇進した。

財界では、長男の李在鎔(イ・ジェヨン)三星電子社長が、グループ主力の電子や金融系列会社を引き受け、李富眞社長はホテル新羅、エバーランドなどサービスや流通部門を、末っ子の李敍顯副社長はファッションや広告部門をそれぞれ引き受ける体制で推進されるものとみている。故李秉迵(イ・ビョンチョル)会長も生前、電子や流通、食品事業を子供らに分け、相続させた。

●「若手の戦力」、多数受け入れ

今年、最年少役員となった三星電子の李ミンヒョク首席(38)は、博士課程を終え、01年に入社し、わずか9年で「星」となった。李首席はギャラクシーSを始め、様々なスマートフォンのデザイン部門で卓越した成果を出し、昇進年限を4年間も短縮した。普通、三星では部長から常務への昇進は4年、常務から専務へは6年、専務から副社長への昇進は4年かかる。このほか、テレビデザインを担当した三星電子のヤン・ジュンホ首席(39)や、物流システムを担当した三星電子のムン・ソンウ部長(39)も、30代で常務に昇進した。

これと関連し、昇進年限を短縮した「抜擢」人事の割合は、全体490人のうち16.1%(79人)と、06年以後、最も高かった。特に、昇進年限を2年以上短縮した「大抜擢」人事の場合、李敍顯、金載烈新任副社長など計12人と、08年の1人、昨年の4人に比べ、大幅に増えた。また、全体昇進者の65%(318人)が、常務として役員に加わるなど、オーナー3世らと歩調を合わせる若手を多数迎え入れた。これについて、三星は、「21世紀を先導して行く斬新な人物は、年齢や肩書きの年次とは関係なく、果敢に抜擢した」とした上で、「彼らをグループの未来経営をリードする次世代リーダーに育成するつもりだ」と主張した。

●外国人女性、浮上

最近の社長団人事では、海外グローバル会社出身の外部人事が社長へ昇進したことに続き、海外現地法人の外国人7人が、本社の正規役員に昇進した。特に、昨年昇進したデビッド・スチール専務に続き、今年は北京通信研究所長のワントン常務が専務に昇進し、外国人最高位役員の列に名を連ねた。新任のワン専務は、北京通信研究所の創立メンバーの一人で、11年間三星で働きながら、中国市場に適した携帯電話を開発している。

三星グループは、外国人らが本社副社長級以上の役員に昇進した事例がないなど、国内人中心の人事慣行があったことは事実だが、今回の人事を機に、外国人職員らの役員への進出が一段と活発化するものとみられる。

李会長が強調した女性らの役員進出も昨年に続き、強化される傾向だ。今回の定期役員人事では副社長=1人、専務=1人、常務=5人、計7人の女性が昇進した。

三星は昨年、第一企画の当時の崔仁阿(チェ・インア)常務を初めて副社長に任命するなど、6人の女性を役員リストに名を連ねた。三星の関係者は、「女性人事を本格的に拡大した1995年度の公開採用で入社した人が、今は次長まで昇進している」とし、「彼女らの昇進年限が迫る5年後には、女性役員が集団で登場することもありうる」とみている。



sukim@donga.com kimhs@donga.com