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ヘッサルローン、年間限度額の4分の2を融資 保証財源底打ちも懸念

ヘッサルローン、年間限度額の4分の2を融資 保証財源底打ちも懸念

Posted September. 06, 2010 08:31,   

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5日、金融委員会によると、7月26日に発売されたヘッサルローン(庶民向け融資商品)は先月31日まで、計6万1663人に対し、5453億ウォンが貸し出された。政府が立てた1年分の融資限度額は2兆ウォン。1ヵ月あまりで融資限度の4分の1を超えたのだ。

さらに、1日間融資額が日増しに急増しており、ややもすれば年末になる前に、融資実績が融資限度を上回る可能性も大きいのが現状だ。初日は3億1000万ウォンだった1日間融資額は、1週間目の先月3日は122億ウォンと、100億ウォンを越えた後、先月31日は、1日の融資最高額の315億1000万ウォンの実績を上げるなど、融資規模が日増しに急増している。

先月12日に出たもう一つの庶民向け融資商品である美少(ミソ)金融が7月末現在、150億ウォンの融資実績を記録していることに比べれば、最近、ヘッサルローンの1日融資額は、美少金融が8ヵ月間融資した金額の2倍を超えている。

ヘッサルローンを巡る融資が、この傾向で行けば、今年末頃は融資が難しい状況に置かれるものと見られる。政府やヘッサルローンを扱っている相互金融会社と貯蓄会社が、ヘッサルローン融資者らの延滞に備え、準備しておいた保証財源が底を打ちかねないためだ。

政府と融資の取り扱い機関は、ヘッサルローン融資者らが融資金を返済できない場合、融資金の85%を肩代わりしなければならない。保証財源は、政府が5年間、毎年2000億ウォン、ヘッサルローンの取り扱い機関が6年間、1666億ウォンを積み立てることになっているが、政府が拠出すべき保証財源は、予算編成作業を経て、来年1月からまとめる予定だ。結局、年末までに用意される保障財源は、融資取り扱い機関が準備する最高800億ウォンに過ぎない。年末まで、今年の融資限度である2兆ウォンがすべて底を打つことになれば、ヘッサルローンの延滞率が5%を超えても、保障財源の不足事態になりかねない。

ヘッサルローン取り扱い機関の関係者は、「ヘッサルローンは貸し出し延滞が発生してから3ヵ月が過ぎれば、保障財源で延滞金を返済することになっており、今年末になれば、保証財源を多く使わなければならない可能性がある」と言い「融資の増加の勢いが余りにも早く、年末になれば、保証財源が底を打つこともありうる」と話した。

ヘッサルローンがほかの庶民向け金融商品とは異なって、急激な融資増加の勢いを見せているのは、甘い融資資格要件のせいである。ヘッサルローンは、信用等級が6等級以下だったり、年間所得が2000万ウォン以下であると同時に、長期延滞の記録さえなければ、誰でも生計資金向けとして融資を受けることができる。

信用等級7等級以下であり、融資額に匹敵するほどの自己資本を持っていなければならない創業資金である美少金融より、融資の敷居が低い。信用等級は低いが、所得は高く、庶民とはみなせない高所得者らも融資を受けることができる。

さらに、延滞が発生しても、融資取り扱い機関が代わりに返済しなければならない金額は、融資金の42.5%に過ぎず、延滞金額の全てを融資機関が責任を持たなければならない一般信用融資より危険性が低い。これを受け、一部では、ヘッサルローンを取り扱う相互金融会社や貯蓄銀行が不良可能性の高い自社の信用融資客を、ヘッサルローンへと移行するよう誘導する「モラルハザード」があるという指摘も出ている。

これを受け、政府はヘッサルローンの融資要件の強化に乗り出している。所得水準別に融資限度を決め、高所得者はヘッサルローンの融資が受けられないようにし、居住地や職場の所在地でないほかの地域で、ヘッサルローンの融資を受けることができないようにする計画だ。

また、場合によっては、政府やヘッサルローンを取り扱い金融会社各社が毎年、分担して積み立てなければならない保証財源を拡大する案が考慮される可能性もある。金融委員会の関係者は、「まだ、ヘッサルローンの延滞率を巡る資料が集まっておらず、保証財源が不足するかどうか、なかなか見積もることができない」と言い、「延滞率の傾向などを見守りながら、対策作りを行うつもりだ」と話した。



weappon@donga.com