済州道(ジェジュド)の西端に位置するこの学校は、一時、人文系高校に進学できなくて彷徨う学生たちで乱れていた。時間が過ぎるのを待って卒業証書さえもらえればいいという敗北意識が、学生たちの間に蔓延していた。
2003年3月。ヘア管理やメーキャップなどを専門とするトータルビューティー科ができてから、雰囲気は変わり始めた。
トータルビューティー科に志願する学生が全国から集まり、学校は自然と活気に満ち、学生たちはプライドをもつようになった。
今年の新入生は、トータルビューティー科の学生だけで78人(男性11人、女性67人)を募集し、1年生からはインターネット情報科と観光科を廃止した。
隠れた宝石たちが今年から少しずつ光を放っている。4月に開かれた「2007地方技能競技大会」の理容・美容分野で、学生たちは一般人と競って金賞・銀賞を獲得する快挙を成し遂げた。
金賞を受賞した3年生の金ヨンアさん(18)は、2年前に仁川(インチョン)から済州に移り、インターネットでビューティー関連学校を見つけて転校してきた情熱派。
金さんは「幼いころから人形の髪の毛をいじりながら、ヘアデザイナーを夢見た」とし、「世界のトップになるために、カナダの『ヴィダルサスーンアカデミー』に挑戦したい」と話す。
ネールアートに関心をもつ金ヘリョン(17、2年生)さんは、「母親の反対を押し切って『本人の決定に自ら責任を負う』という約束をして入学した」とし、「手・足指の爪を飾る作業は、やればやるほど楽しくなる」と話した。
ヘア、皮膚管理分野は、女子学生の専有物ではなくなった。他人の視線を意識せず、自信を持って志願する男子学生も多い。
西帰浦市(ソグィポシ)から通うコ・テギョン(16、1年生)君は、本人に向いている分野を見つけたということに興奮をおぼえている。
「ヘア分野について漠然と考えていたが、2ヵ月間通ってみて、自分に合った道を選んだということを認識しました。だれも真似できない自分ならではのクリエイティブなヘアスタイルを生み出したいです」
彼らを教える教師も、ベテラン級。5人のビューティー関連の専担教師が理論と実習を教えている。
韓国産業人力公団が認証する理容・美容分野の済州島第1号技能長であるカン・ヒョンオク(38)教諭は、「正規授業が終わった後も実習室に残って技術を磨く学生たちを見ていると、やりがいを感じる」とし「自分が選んだ分野に愛着を持つ学生が多いので、教えるのが楽しい」と話す。
学生たちは卒業時に、国家資格である理容・美容師資格はもちろん、皮膚管理、メーキャップ、ネールアート、足マッサージ師など4〜5の資格証を取得する。
ビューティースクールへの成長の可能性が見えてから、学校では3つの実習室の他に、追加で3つの実習室をリモデリングするなど、支援を惜しまない。
固定配置された外国人教諭のマイケル・オズボーン(49)教諭は、ビューティー関連の海外専門雑誌を購入し、実務英会話の教育課程を作っている。
実習を経た優秀な学生が輩出され、関連学科が開設された済州漢拏(ハンラ)大学、済州観光大学では、彼らのための深化過程を別途に用意した。
金ウンピョ校長は「ビューティースクールとして競争力をつけるために、教科課程を再編するコンサルティングを依頼した」とし「学校の名称もビューティー専門スクールにふさわしく変える予定」と話す。
jy788@donga.com






