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高収益+安定性の「インフラ・ファンド」が急浮上

高収益+安定性の「インフラ・ファンド」が急浮上

Posted March. 08, 2007 07:24,   

●高速道路や空港など、社会間接資本に投資

「インフラストラクチャ(インフラ)・ファンドをご存知ですか」

豪州最大の投資銀行「マッククオリー」は、グローバル投資銀行の市場で、「マッククオリー=インフラ・ファンド」という公式を生み出した。1969年、ただ3人の職員でスタートした同銀行は、比較的短い歴史にもかかわらず、インフラ・ファンドに集中して同分野で世界トップの座に踊り出た。

インフラ・ファンドとは、世界各国の政府や公共機関、大手企業などと協力して、社会間接資本(SOC)事業に投資するファンドを意味する。

英国ロンドンのヒスロ空港の建設事業などに投資して毎年7〜10%の収益をあげているマッククオリーは、1999年、韓国に進出して、インフラ・ファンドの不毛の地だった韓国金融市場を変えた。

事実上、マッククオリーが独占していた同市場に、国内の各資産運用会社が最近、相次いで参入し、インフラ・ファンドが注目を集めている。

●10〜20年の長期投資…安定的な収益をあげる

産業銀行の子会社である韓国インフラ資産運用は、龍仁(ヨンイン)〜ソウル間の高速道路の建設に800億ウォン、民間資本で建設された平澤(ピョンテク)港のコンテナ埠頭建設に400億ウォンを投資した。

昨年12月には、三星(サムスン)生命など、機関投資家たちから投資をうけて、首都圏埋立地のガス資源化の民間資本事業にも参加した。

仁川(インチョン)首都圏埋立地に埋め立てガス発電所を建設した後、向こう11年間運営権をもち、投資コストを回収すれば、国に施設を帰属させる方式だ。

KB資産運用の渤海(パルへ)インフラ・ファンドやダビハナ・インフラ資産運用のエマージング・インフラストラクチャ・ファンドなども釜山(プサン)〜金海(キムへ)軽電鉄とソウル外郭環状高速道路などに投資するインフラ・ファンドだ。

一般的にSOCは建設期間が長くかかるので、10〜20年間の長期投資の性格を持っているが、安定的な収益をあげられるというメリットがある。

昨年、韓国と英国で同時に上場したマッククオリーの「マッククオリー・コリア・インフラ・ファンド」は一般人を対象とした公募方式を取っているが、、依然として、国内の資産運用会社のインフラ・ファンドは、機関投資家を対象としている私募の形だ。

●マッククオリー「今年から韓国への投資を大幅に増やす」

一方、マッククオリー・グループの最高経営者(CEO)であるアラン・モース会長は7日、ソウル中区小公洞(チュング・ソゴンドン)のハンファビルで記者会見を開き、「今年から韓国への投資を大幅に増やすつもりだ」と明らかにした。

モース氏は、「韓国は通信や港湾などで世界最高レベルのインフラ関連技術を持っており、長期的なビジョンに長けている市場だ」と語った。

世界的に公共分野における政府の役割が減っているので、SOC建設や営業を事実上、長期間独占できるインフラ・ファンドは、選択ではなく必須だとも話した。マッククオリーは、同社の歴史上最大規模の20億ウォンを最近、韓国科学技術院(KAIST)に寄付したりもした。

マッククオリーの猛烈な攻勢に、国内のインフラ・ファンドはどのように対応すればいいのだろうか。

潘基路(パン・ギロ)韓国インフラ資産運用代表は、「今後2、3年内に、公募形のインフラ・ファンドも出す計画だ」としながら、「ただし、インフラ・ファンドは道路や港湾など、44の業種に限定して投資できるようにした現在の民間投資法は、各地方自治体の総合的な開発事業を盛り込んでいないので、限界がある」と指摘した。



jaeyuna@donga.com kimsunmi@donga.com