９日、米政府が国連安全保障理事会に提案した対北朝鮮制裁決議案の下書きには、「贅沢品（luxury goods）の北朝鮮流入を阻止する」という内容が目を引く。
同日、ワシントンのある消息筋は「５条３項に盛り込まれたこの内容は、核心指導部の『暮らしの質』を狙ったもので、北朝鮮の激しい反発が予想される」と話した。
この条項には、日常業務に必要な中古乗用車の北朝鮮内の輸入は認められるが、最高級のベンツ乗用車などの搬入は阻止するという話だ。軍需産業中心の経済構造を持つ北朝鮮は高級消費財の生産機能が全くないため、党幹部及び高位管理が使用する高級消費財は、事実上大部分を海外から輸入してきた。
その間、ブッシュ政権は北朝鮮政府が外貨稼ぎ事業を目的に進めてきたにせ札、にせタバコ及び医薬品、麻薬の流通利益が第３国の秘密口座に振り込まれた後、金正日（キム・ジョンイル）総書記の統治費用に使われると判断してきた。
元米国務省・北朝鮮不法行為調査チーム長のデイビッド・アショー氏は昨年末、東亜（トンア）日報とのインタビューで「マカオなど外国銀行の資金は、金総書記が権力層の忠誠心を維持するため、高級乗用車とコニャックを購入し配るのに使う統治資金の性格が濃い」と話したことがある。
この消息筋は「贅沢品の流入封じ込めは、北朝鮮住民には全く影響を及ぼさない」とし、「北朝鮮指導部の結束力を弱体化させようとする狙いが読み取れる」と述べた。
srkim@donga.com
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