韓国のファンも、1998年W杯の優勝チーム・フランスが今年のドイツW杯G組の組別予選の最強チームだということには同意するはずだ。
しかし、ディック・アドフォガート監督は4日、マンチェスター・ユナイテッド対アースナルの試合を見て、フランスに対する心配で眠れないことはなかっただろう。
アースナルのフランス人FWにはがっかりだった。
今月末で33歳になるロベール・ピレスは全盛期をすでに過ぎ、熟練した選手の創造的な影響力も見せなかった。02年に悲惨なW杯を過ごしたスーパースターのティエリ・ダニエル・アンリも前半戦では顔も見られないほど失望させるものだった。
しかし、前半32分、アンリのフリーキックはマンチェスターのGKエドウィン・ファン・デル・サールが手でカットしたものの、非常にパワフルだった。ファン・デル・サールは、後半、アンリの驚異的なパスに次ぐピレスの攻撃を体で防いだこともあった。
アースナルのアーセン・ヴェンゲル監督は、フランスの新鋭マチウ・フラミニに、昨年ユヴェントスに移籍したパトリク・ヴィエラの代わりに中央の指揮を任せてきた。しかし、フラミニは後半35分までベンチを守らなければならなかった。
左側のDFパスカル・シガンは、フランス代表だけでなくアースナルの先発の座を固めるため奮戦したが、まだ不安気味だった。
マンチェスターのルイス・サハは18ヵ月にわたる長期負傷から回復中だ。彼がフランス代表チームのユニホームを着ることになれば、かなりの脅威だろう。
サハの初任務は、ルート・ファン・ニステルローイとウェイン・ルーニーの隙間に入り込むことだ。この2人は、アースナルとの試合では才能を見せなかったが、依然としてマンチェスターの攻撃の核だ。
フランス出身のミカエル・シルヴェストルは同日、左側のDFとして出場した。そして、マンチェスターがセルビア・モンテネグロのネマニャ・ビディッチを700万ボンドで迎え入れたことで、シルヴェストルの立場はさらに弱くなるだろう。フランスのレイモン・ドメネシュ監督が自分に対する不満が多いシルヴェストルを再起用することはなさそうだ。シルヴェストルのプレーを見ると、ドメネシュ監督があえて和解を提案する必要もなさそうだ。
フランスは立派なチームで、そのうち相当数がアースナルで活躍している。
しかし、アドフォガート監督は同日の試合で難攻不落だとばかり思われていたフランスの鎧と盾から隙間を見出したのではないだろうか。






