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[オピニオン]骨粗しょう症の国情院

Posted August. 19, 2005 03:04,   

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骨粗しょう症は単位容積内の骨量が減少し、軽い衝撃にも骨折しやすくなる病気で、閉経後の女性や高齢者によく現われる。一昨日の国会討論会で、「政権が国家情報院(国情院)を骨粗しょう症患者にした」という主張が出た。「大統領を除いてはみんなに対して傍受した」と言った国家情報機関が、骨が折れやすくなる高齢者になったというのはどんなことなのか。しかし、元国情院局長出身の言葉であるだけに、無視するわけにもいかない。

◆同氏は、「YS(金永三政権)からDJ(金大中政権)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権まで、過去の弊害に対する恐怖ため、情報機関本来の力量をい縮させた」と述べる。歴代文民政権が打ち出したアマチュア的な改革が、かえって病を深くしたということだ。一理ある主張である。政権が変われば、決まって幹部陣を大幅に入れ替えたのが端的な例だ。嶺南(ヨンナム=慶尚道)政権の時は湖南(ホナム=全羅道)出身、湖南政権の時は嶺南出身の幹部が主に入れ替えられたり、退いていった。そのたびに長期間蓄積された情報力が死蔵されたというため息が、内部から流れてきた。

◆同氏は、「統帥権者は誤判を最小化するためにも、情報機関の補佐を受ける権利と義務がある」と強調する。覆して言えば、情報機関は「使用者」である大統領の活用次第というわけだ。盧大統領は就任初期、「国情院の報告を受けない」と話した。政権の利益のため、情報機関を悪用した過去を繰り返さないという誓いだったが、そこにだけこだわっては情報機関の力量弱化はもちろん、大統領の政策判断ミスも多くなりかねない。「ウジを恐れて味噌を作らない」とは、まさにこんなことを言うのだろう。

◆米中央情報局(CIA)長官を勤めた「父親」のブッシュー前大統領の回顧のなかに、こういうエピソードがある。1976年、大統領選挙直後、カーター当選者に情報ブリーフィングをしたが、カーターは「悪口を混ぜながら野放図にCIAを非難した」という。情報の重要性に気付いていなかったカーター大統領は、大統領職に在職している間、絶えず国政無能を批判された。盧大統領がカーターの二の舞を踏まないためには、国情院の骨粗しょう症の治療法から悩むべきではなかろうか。

宋文弘(ソン・ムンイン)論説委員 songmh@donga.com