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「オピニオン」樹木葬

Posted April. 05, 2005 23:03,   

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葬儀の仕方は埋葬と火葬に大別される。明後日に執り行われるローマ法王ヨハネ・パウロ2世の葬儀は前者になる。法王はサンピエトロ聖堂の地下に葬られる。これに対し、火葬は遺体をだびに付した後、散骨か納骨にする。最近、世界では火葬が増えている。各国の政府は自然破壊を減らすため、火葬の奨励に積極的に取り組んでいる。韓国も同じ状況にある。

◆最近は樹木葬というのが火葬の一つとして注目されている。樹木の下に散骨したり、遺骨を埋葬したりした後、その上に新たに樹木を植えるという。ドイツやスイスなどでは数年前から州政府が樹木葬林を設けて一般人に提供している。韓国では昨年9月、金チャンス元高麗(コリョ)大学農学部学長の葬儀が樹木葬で行われ、一般の注目を集めた。金学長の遺言により、彼が生前に大事にしていた京畿道陽平郡(キョンギド・ヤンピョングン)にある樹齢50年のブナの木の下に散骨された。墓や墓石の代わりに、木の幹に「金チャンスおじいさんの木」という札がかけられた。

◆韓国全土の約1%が墓地で占められている。工場面積の3倍に上る。毎年、ソウル汝矣島(ヨイド)の広さの土地が墓地になっている。今は亡きある企業家は生前に「出張で乗ったヘリから見下ろすと、国中がお墓で覆われているように見える」と話していた。こうした現状で、自然保護を図りながら、有意義な葬儀もできるのが樹木葬ではないだろうか。「おじいさんの木」、「お母さんの木」…。名前も暖かくて親しみが感じられる。

◆しかし、樹木葬を普及するには関連の法整備がまだまだ不十分だ。2001年に制定された「葬儀等に関する法律」に樹木葬の規定はない。時折、保健福祉部が関連省庁と話し合い、法律の見直しを進めるということで、樹木葬が広がるきっかけになることを願う。人間は自然に戻るものだ。樹木葬は自然の中で樹木を育て、樹木とともに死後を生きる道ではないだろうか。字植樹を奨励するために定められた植木日に生と死、木について考えてみた。

宋煐彦(ソン・ヨンオン)論説委員 youngeon@donga.com