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[オピニオン]グリーンピースと長生浦

Posted March. 25, 2005 23:25,   

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蔚山市蔚州郡彦陽邑(ウルサンシ・ウルジュクン・オンヤンウプ)の盤亀台岩刻画(パングテアムカクカ)には、50匹以上の鯨と鯨をとる様子が描いてある。蔚山の沖合いで先史時代から鯨をとってきたことを物語る。鬼鯨が子どもを産むため移動するルートである蔚山の沖合いの廻遊海面(フェユヘミョン)は、天然記念物第126号だ。長生浦(チャンセンポ)港は、1899年ロシアのカイザリンク伯爵が太平洋でとった鯨を処理するところとして利用されてから、韓国の捕鯨業の前進基地となった。長生浦港では毎年5,6月に鯨祭典が開かれるが、今年10月には鯨博物館がオープンする。

◆1950〜70年代、長生浦港には捕鯨船が不夜城をなしており、全国各地からやわらかくてまろやかな鯨肉を味見しようとする美食家たちが集まってきた。しかし、国際捕鯨委員会(IWC)が1986年から商業捕鯨を禁止したことから、20ヶ所の鯨肉飲食店は廃れ、流されてきたり網にかかって死んだ鯨の肉で細々と続いていく。鯨は捨てる部位がひとつもなく、肉の部位ごとに色と味が違う。鯨油はマーガリンや印刷用のインクに使われる。骨粉は肥料に使用され、皮はなめして使う。

◆今年6月蔚山で開かれるIWC総会で歯、排他的経済水域(EEZ)内で捕鯨を再開する問題をめぐり、賛成する国と反対する国の間で激論が展開されるものと予想される。ノルウェーと日本が代表的な捕鯨賛成国だ。商業捕鯨の禁止で鯨の個体数が急増し、海の生態系がかく乱して漁場が荒廃したという専門家たちの見解も根強い。他の魚族を保護するため、個体数の多い鯨の種類の限って「間引き捕鯨」が認められるべきだという。

◆IWC総会を控え、蔚山の沖合いで捕鯨反対デモを繰り広げるため、グリーンピースのレーンボーワーリー号が韓国入りした。グリーンピースは、鯨が絶滅の危機に瀕していると主張する。鯨は大部分の時間を海水の中で過ごすため、種類別に正確な個体数をつかむことは難しい。グリーンピースのデモを眺める長生浦住民の気持ちはいかなるものなのか。小さな漁港も世界の中にあることが実感できる。

黃鎬澤(ファン・ホテク)論説委員 hthwang@donga.com