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セマングム干拓、「調整勧告」判決後の行方

セマングム干拓、「調整勧告」判決後の行方

Posted January. 17, 2005 23:18,   

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1981年に着工したまま、潮を締め切る工事すらまだ終わっていない全羅北道(チョラブクド)のセマングム干拓事業が、今後長期間空回りする危機に陥った。

ソウル行政裁判所が17日、セマングム事業の土地用途についての議論に決着がつくまで、防潮堤の工事を中止することを勧告したためだ。

政府はまず防潮堤工事を完成し、その後に農地以外の土地の活用策について話し合うことにしていたが、今回の調整勧告案によって政府の計画に影響が出かねないものとみられる。

▲政府は「立場を検討中」〓農林部は裁判団による調整勧告案に対し、即座の立場の表明は控えた。徐丙鎡(ソ・ビョンフン)農林部農村開発局長は同日の午後、政府庁舎でブリーフィングを行い、「調整勧告案については今後、関係省庁と話し合ったうえ、異議申し立ての締め切りとなる来月2日までに政府の立場を決める」との考えを明らかにした。

しかし、防潮堤の潮締め切り工事がほとんど完成している中で、「干拓地による用途の先決定」という予期せぬ壁にぶつかった農林部は、慌てている様子が鮮明にうかがえた。

農林部はセマングム事業はそもそも農地造成を目標に始められたもので、これまで環境団体との議論でこの目標については何回も触れて説明していたため、用途が具体的に示されていないとの裁判団の勧告内容には納得できないとの反応だ。

全羅北道の関係者も「司法権力のせいで政府による国策事業が再び中止となる危機を迎えている。これからの国策事業を進めるうえで、悪い先例となる」と話した。

▲セマングム事業の空回り、長引く恐れ〓危機環境団体は一応、調整勧告案を受け入れる考えを明らかにした。しかし、農林部が工事完成を視野に入れて裁判団の調整勧告案を受け入れるとしても、議論の場は政治に移ることになり、工事は委員会の結論が出るまでに中止となる。

そのため、セマングム事業は長期間にわたって空回りする可能性が高くなった。環境団体が推薦した委員や政府省庁、全羅北道が推薦した委員などからなる官民委員会を立ち上げ、干拓地の用途を決めなければならないためだ。これに数年の時間がかかり、事業が遅れると財政の負担につながりかねない。

委員会の構成や議論がうまく進まない場合、原告は途中で裁判団に裁判のやり直しを申し入れることができる。

農林部が勧告案を受け入れない場合は、来月にも再び裁判が行なわれることになるが、1審で敗訴した側が控訴と上告を求めるものとみられ、裁判にはこれからも数年はかかりそうだ。



車志完 金光午  cha@donga.com kokim@donga.com