プロ野球はいま、春秋戦国時代を迎えている。
絶対的な強者も絶対的な弱者もなく、朝起きると順位が変わっている。大物の自由契約選手の移動と外国人選手の影響で、かつてどの時よりも戦力の標準化傾向が著しく現れているためだ。
こうしたパワーシフトの変化の中にロッテがある。ロッテは1日現在8位だが、2位のLGとの勝差は4試合に過ぎない。連勝でもすればいつでも優位にのし上がることができる。20勝24敗5引き分けと勝率が5割近い0.455に及んでいる。歴代シーズン最下位チームがこうした勝率をみせたことは唯一01年のロッテ(0.457)だけ。いつもの最下位チームと過小評価しては大きなしっぺ返しを食らう。
今季ロッテは昨年相対戦績1勝1無17敗を記録した起亜(キア)に3勝4敗1引き分けと対等な勝負をみせている。ハンファには6勝3敗と優位を守っており、斗山(トゥサン)にも4勝2敗と勝ち進んでいる。
ロッテの楊相汶(ヤン・サンムン)監督は、「攻撃手で調和を取ったおかげでどのチームとぶつかってもよい勝負ができる」と自信のほどをあらわにした。
ロッテの前ではくちばしを下げるワシのハンファは、三星(サムスン)には大きな顔をしている。今季6勝1敗2引き分けを引き出し、勝率がおよそ0.857に及ぶ。シーズン勝率0.478をはるかに上回っている。
だが、三星はハンファが頭を下げているロッテには昨年17勝2敗を記録したのに続いて、今季も4勝1敗1引き分けでリード。ロッテ、三星、ハンファが食物連鎖のように互いに噛み合っている
三星は金應龍(キム・ウンニョン)監督の実家の起亜には、「前官礼遇」でも受けるかのように4勝2敗を記録している。恥辱的な10連敗を切ったのも起亜とのホーム試合でのことだった。
最近3連敗と低迷中の首位、現代(ヒョンデ)にとって、「一つ屋根のライバル」であるLGと斗山は格好の相手。LGには4勝2敗を、斗山には6勝2敗をあげて28勝のうち10勝を両チームから勝ち取っている。
斗山はそれでも「寝床」を一緒に使っているLGに5勝2敗でリードし、大きな顔をしている。LGの李順迵(イ・スンチョル)監督は、「選手が斗山とぶつかると大きな負担を感じているようだ」と悔しがっている。
金鍾錫 kjs0123@donga.com






