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宋斗律氏が自主的に遵法書約を作成 当局と妥協か

宋斗律氏が自主的に遵法書約を作成 当局と妥協か

Posted September. 28, 2003 23:30,   

ドイツミュンスター大学の宋斗律(ソン・ドゥユル、59)教授が27日、国家情報院(国情院)に遵法意思を文書で明らかにしたことが伝えられ、その背景に関心が集まっている。

宋教授は2000年と去年5・18光州(クァンジュ)民主化運動関連の行事に参加するために帰国を試みたが、国情院の遵法誓約書の提出要求によって帰国をあきらめた前例がある。

また、宋教授は去年10月、民主化運動記念事業会が主催した国際学術会議に参加しようとしたが、公安当局の不許可措置で帰国できなくなると「遵法誓約書は絶対作成しない」ことを明確にした。

宋教授は当時、マスコミとのインタビューで「遵法誓約書は法を守らなかった過去に対する反省を盛り込むものであるが、私は法を破ったことも、反省する過去もない」とし「紙切れ1枚で私の良心を現在だけでなく、未来まで縛りつけようとする旧態依然の発想に絶対応じることができない」と語っていた。

このように頑強だった宋教授が遵法意思を文書で提出した背景について、国情院と検察の内外では宋教授が「遵法誓約」をしなければならないほど、何か急な事情があるのではないかという話が出ている。

ある検察の関係者は「宋教授が前向きな政府方針を信じて帰国したが、その後進められた国情院の調査で善処を語ることができなくなって『措置』が必要になった可能性もある」と語っている。

実際、国情院の調べが続くなか、宋教授の立場は後退するような印象を与えた。調査初期には関連疑惑を全面的に否認したが、4回の調査が終わった28日現在には「宋教授が金チョルスという名前で招待されて北朝鮮を訪問した」という事実まで認めた状態だ。

このために国情院の調査結果、疑いが相当部分確認された宋教授が重い刑事処罰を避けるために、あらかじめ身を低める戦略を駆使したとの見方も少なくない。

また、宋教授側と政府、公安当局間の水面下での根回しの可能性も法曹界の一部で慎重に流れているが、当事者たちはみんなこうした可能性は否認している。

弁護人である金亨泰(キム・ヒョンテ)弁護士は「国情院が(遵法約束を)先に要求しなかった」と語ったが、遵法約束をした理由については「ご自由にお考えください」とし、妙な余韻を残した。

それでも宋教授が遵法を約束したことは、これから検察の処理過程に大きな影響を及ぼすものとみられる。

検察の高官は「過去に犯した過ちを現在提出した遵法約束ですべて許されるわけではないが、検察の善処可能性に加勢するような行動だ」と語った。



jefflee@donga.com