百戦の将アンドレ・アガシ(33、米国)までもが苦杯を飲んだ。それも、自分に憧れていた20代の青二才に足を取られてしまった。
4日、パリのローランギャロススタジアムで行われたテニスの全仏オープン、男子シングルスの準々決勝。1999年のチャンピオンで第2シードのアガシは、世界ランキング第7位のギリェルモ・コリア(21)に1—3(6—4、3—6、2—6、4—6)で逆転負けした。3年連続の準々決勝敗退となった。
コリアが4才だった1986年にプロデビューして以来、この日通算999回目の試合に臨んだアガシは、これで今年の全豪オープンに続くメジャー大会2連覇の夢を断たれた。
175センチ、65キロと、普通の身体条件をもつコリアは、パワーこそ劣るものの、速い足と粘り強い守備でアガシの変化に富んだストロークを無力化したすえ、ついに巨人を制した。「子どものころから尊敬していたアガシを下したという事実が信じられない。今大会で優勝したとしても、今日の喜びに優るかは疑問だ」
試合終了後、興奮を隠しきれない様子のコリアは、2001年12月禁止薬物を服用した疑いで出場禁止処分を受ける苦しみを味わった。誤って禁止薬物をのんだとはいえ、そのつけは厳しいものだった。7ヵ月間大会に出場することができず、ランキングが剥奪されたうえ、10万ドルの賞金も取り上げられてしまい、経済的にも苦しい経験をした。しかし、生涯初のメジャー大会でのベスト4進出を決め、辛い記憶を払拭することができた。
コリアは、第4シードのカルロス・モヤ(スペイン)を3対2で下した波乱の主人公、マルティン・フェルカーク(オランダ、世界ランキング46位)と決勝進出を争う。
一方、女子シングルスではベスト4が決まり、セリーナ・ウィリアムズ(米国)—ジュスティーヌ・エナン・アーデン、キム・クライシュテルス(以上ベルギー)—ナディア・ペトロワ(ロシア)が準決勝で対戦する。4大大会で5連続優勝を目指すセリーナは、準々決勝でホームコートのアメリ・モレスモ(第5シード)をセットスコア2対0で下し、メジャー大会33連勝を続けている。
金鍾錫 kjs0123@donga.com






