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預金の実質金利、「マイナス」に

Posted February. 25, 2003 22:01,   

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「銀行に預金を預けると利子はもってのほか、元金さえ減る」

銀行が先を争って預金金利を落とし、国民銀行やハナ銀行、韓米銀行の1年満期定期預金の実質金利が一斉にマイナスになった。預金金利よりも物価上昇率や税金の負担がさらに大きいためだ。

25日、韓国銀行によると、銀行の残額基準預金の平均金利は1月に4.23%と、昨年の12月(4.29%)に比べて0.06%落ち込んだ。

預金平均金利の実質金利は、利子所得税分(0.7%)と物価上昇率3.8%を考慮すれば0.27%だ。顧客は銀行に年間0.27%の保管料を出して預金を預けていることになる。

マイナス金利は利子生活者には致命的なだけでなく、経済全体にも貯蓄率の下落、投資財源の不足、経常収支の悪化など悪影響を及ぼす。だが、市場には資金があふれ、金融会社は資金を運用できる方法を探しだせずにいるため、金利はさらに落ち込む見通しだ。企業が設備投資に本格的に乗り出さない限り、マイナス金利はさらに顕著になるしかない。

▲競争的に金利の引き下げに乗り出した銀行〓銀行は預かった資金を貸出する適当な市場を探せずに悩んでいる。窮余の策として、預金金利を落とすことで預り金を減らすのに焦点を合わせている。

金利引き下げを主導しているのは国内の最大銀行である国民銀行。19日に1年満期の定期預金の基本告示金利を4.1%から3.9%に引き下げた。

国民銀行は全国に約1000か所の店舗網があることから利用しやすいため、顧客はマイナス金利でも利用すると判断している。

ハナ銀行は1月27日に特販定期預金の金利を5%から4.8%に引き下げたのに続いて、2月5日に1年満期の実勢定期預金金利を4.5%から0。3%安の4.2%に引き下げた。

また、26日からは一般定期預金の告示預金金利を4%から3.5%に引き下げた。告示預金は、顧客が定期預金をはじめ積上げ金型の商品に加入して、満期以前に貸出を受ける時に適用される金利。他の銀行も1、2月に集中的に定期預金の金利を引き下げた。

一方、新世界(シンセゲ)の社債が史上初の4%台で発行され、今後金利はさらに落ち込むものと予想される。

証券業界の関係者は、「企業が設備投資を渋っていることで社債の発行物量が減り、資金も投資先を探し出せずにいるため、社債発行金利が落ちるだろう」と述べた。

▲日本よりも低い金利と貯蓄率の下落〓韓国の預金金利水準は、日本よりも低い。1月の銀行の残額基準預金平均金利は4.23%。物価上昇率と利子所得税分を含めても実質金利はマイナス0.27%だ。

日本は昨年10月基準で平均預金金利が0.03%に過ぎなかったが、物価上昇率がマイナス0.6%であることを考慮すれば、実質金利は0.63%と、韓国より0.9%高いことになる。

もちろん米国、台湾など主要国家の金利もほぼ低金利だ。米国は昨年10月の平均預金金利1.34%と物価上昇率2.3%を計算に入れると、実質金利はマイナス1.04%。台湾の実質金利は昨年0.92%。

マイナス金利のために米国の貯蓄率は17%台にとどまっている。韓国も総貯蓄率が早いスピードで落ち込んでいる。総貯蓄率は昨年第3四半期26.2%と、前年同期対比1.8%下落した。第3四半期の貯蓄率は82年(23.4%)以降、半期別には86年の第1四半期(25.5%)以降の最低値を記録した。競争国の日本、中国の貯蓄率は27.6%、38.7%と韓国より高い。



林奎振 金斗英 mhjh22@donga.com nirvana1@donga.com