Go to contents

2002年カンヌ国際映画祭

Posted May. 22, 2002 11:31,   

ジョージ・ルーカスの「スターウォーズ・エピソード2−クローンの攻撃」と並んで今回の映画祭の最大話題作として挙げられる「ギャング・オブ・ニューヨーク」は、1860年代のニューヨークのダウンタウン「ファイブ・ポイント」を背景に、アイルランド移民たちとイタリア移民の間の勢力争いを描いた作品。

パレ・ド・フェスティバルの前には、この映画に対する関心を示すかのように多くの映画ファンと取材陣が押し寄せた。

なかでも、映画の主演アムステルダム役のレオナルド・ディカプリオ(28)とキャメロン・ディアス(30)、そしてマーティン・スコセッシの映画に「オマージュ(敬意)」を捧げるために訪れた監督やスター、そして一目彼らを見ようと押し寄せた人波で、会場は足を踏み入れる余地もないほど込み合った。まるで開幕式イベントを思わせるような熱気だった。

この日の主人公スコセッシ監督は、ディカプリオとディアスを両わきに立たせて登場した。3月に他界した米国の巨匠ビリー・ワイルダー監督のために設けられた「マーティン・スコセッシとの時間−ビリー・ワイルダーに捧げるオマージュ展」を兼ねた同試写会で、劇場を埋め尽くした観客らは、亡き先輩監督に敬意を表すために現れたもう1人の巨匠を起立拍手で迎え入れた。

ニューヨーク・クィーンズ出身のスコセッシは、「タクシー・ドライバー」「グッド・フェローズ」などを通して、都市の中のマイノリティーの生き方を暴力シーンで描き出した名監督。「ギャング・オブ・ニューヨーク」は、ディカプリオらスーパースターを動員して前作のコードを引き継いだものだ。

今年「映画の中のニューヨーク」というテレビドキュメンタリーを制作するほど、故郷ニューヨークを精力的に映像に収めたスコセッシは「『ギャング・オブ・ニューヨーク』の背景となった1860年は、米国史上最も暴力的な時代だった。自分の性格も当時のニューヨークに似たせいか、荒くて激情的だ」と語った。

「グッド・フェローズ」以来12年ぶりに出したギャングもの「ギャング・オブ・ニューヨーク」は、アイルランド移民の子孫であるアムステルダム(ディカプリオ)が自分の父親を殺したビル(ダニエル・デイ・ルイス)に復しゅうする過程でビルの情婦であるジェニー(ディアス)を愛してしまうというストーリー。既得権層と、これを倒そうとする勢力の間の闘争にまみれたこの映画について、彼は「他民族国家の米国がどんな国に成長できるかについて考え、その時代が投げかけた宿題を素材にした」という多少難解な解釈を加えた。

隣にいたディカプリオとディアスも、初めて仕事をともにした巨匠に対する愛情を包み隠さなかった。撮影が行われたイタリア・ローマで荒っぽい行動をスクープされたディカプリオは、「ただスコセッシとともに仕事ができるということに興奮していたせい」と説明した。

出演のためのオーディションを受けにハリウッドからニューヨークまで飛んだというディアスは、「数百万ドルを稼ぐつもりでこの映画を撮ったのではない」ときっぱりと言った。

70年、アムステルダムの話を扱った同名のノンフィクションを読んだ瞬間、映画化を決めたほど、長い間企画を暖めてきたというスコセッシは、準備した期間と同じだけの上映時間を求め、制作会社と長くもめていた。

当初スコセッシは3時間の作品にしようとしたが、制作者であるミラ・マックス側の説得で2時間44分にした。米国では今年クリスマスに封切りされ、韓国では来年年明けに封切られる予定。



康秀珍 sjkang@donga.com