Go to contents

熟睡を妨げる「いびき」の治療法

Posted February. 04, 2002 09:20,   

「いびきがうるさくて妻と同じ部屋で眠れない」、「朝起きても頭が痛くさっぱりしない」、「昼間もウトウトして仕事や運転の妨げになる」。

これは、ソウル市・江南(カンナム)区・大峙(テチ)洞に住む崔(チェ)さん(33、会社員)が最近頭を悩ませている状況だ。崔さんは睡眠中のいびきが激しく、一時的に呼吸が止まることもしばしば。

チェさんは「いびき手術」があると聞いたものの、どうも気乗りがしない。最近、いびき手術で某国会議員が死亡したというニュースを聞いて恐ろしくなったからだ。

しかし、いびき治療法は手術だけがすべてではない。いびき治療は精神科、耳鼻咽喉科、呼吸器内科、歯科でも多様な方法で行っている。

▲いびきをかく理由〓呼吸する時、空気は口蓋、口蓋垂、扁桃腺、舌などのように柔らかい部分を通る。昼間はこれらの部分が定位置に維持されるよう周りの筋肉が支えてくれる。昼はこの部分が空気の通り路をふさがないため音が殆ど出ないが、寝ている間は筋肉が伸びきっているため空気の通り路が狭くなる。そのため、空気が通過する時、周りの柔らかい部分が振動していびきの音を出す。

▲精神科、神経科、呼吸器内科では〓普段いびきをかく人が寝ている時、いびきもかかず10秒以上呼吸しないことを睡眠無呼吸症と言う。一晩で40回以上睡眠無呼吸症が現れると治療が必要。診断のためには「夜間睡眠ポリグラフィー検査」を行う。

これは病院で1泊2日程入院して寝ている間(8時間)に心電図、いびきの程度、血圧、呼吸運動、酸素飽和などを総合的に測定するものだ。

この症状で病院を訪れる患者の70〜80%が肥満だ。このため体重を落として横向きに寝かせる体位療法が治療の初期に使われる。

主な治療法は、「持続的上気道陽圧器」を利用する方法だ。これは機械装置で鼻から一定の圧力の空気を入れてふさがっている咽頭部を開く。ちょうど、伸びきった風船に空気を入れて閉鎖した通路を広げるようなものだ。しかし、鼻マスクをかけなければいけないため、これに適応するには3週間程度かかるという短所があることから、途中であきめる患者もいる。個人差はあるが、6カ月以上使用し、約90%の成功率である。

呼吸筋を刺激する薬を利用した薬物治療もあるが、副作用で睡眠が妨げられるためまだ効果的とは言えない。

▲耳鼻咽喉科では〓相対的に肥大した扁桃腺や口蓋垂が睡眠中に空孔をふさぐ場合は、耳鼻咽喉科で治療を受けなければならない。手術を受けなければいけない場合も多い。

▲歯科では〓症状が軽いか、手術でも効果が得られない患者「持続的上軌道陽圧器」の使用をためらう人は、次善の方法として歯科治療がある。歯科では主に口腔内に治療装置を使用する。これは睡眠中入れ歯に似たプラスチック装置を口の中にはめるもので、気道を広げることで症状を改善させる。



李眞漢 likeday@donga.com