Go to contents

よみがえった企業達

Posted December. 22, 2000 12:23,   

「限界事業をかたづける時は、元金を思い出してはいけません。果物カゴの中に腐ったりんごがあれば、他のりんごも腐ります」(サンパンウルの法定管理者)

「退出企業に決まった時は、目の眩むような気持ちでしたが、今年は黒字を出しています。仕事の甲斐があります」(イルファ)

乱脈企業に‘強力な構造調整’ほどの最適な‘薬’はない。法定管理(日本の会社更生法)や和議中の企業のうち、サンバンウルやミドパ、イルファ、シンウォン、ナサン、ウソン観光、クァンドック物産、サンミ特殊鋼、ファスンなど多くの企業は厳しい中でも、それなりに心温まる年末を迎えている。これらの企業の共通点は、人材縮減、経費削減、事業構造調整などの構造調整を通じて会社を建て直したということ。

昨年8月、管理人になったペック・カップジョン社長が思うに、サンバンウルは他の乱脈企業同様の放漫な経営をしていた。主力事業の下着以外にもハンボック(韓国伝統の着物)やTーシャツ事業にまで手を出していたのだ。コメディアンシム・ヒョンレの映画‘ヨンガリ’が人気を集めると、巨額のロイヤルティーを支払いキャラクターを取り入れていた。ペック社長は、在庫ばかりのこれらの事業を思い切って退出させた。直営売り場もほとんどを委託売り場に転換し、協力会社の数も減らした。決して気持ちのいい事ではなかったが、生き残るためには仕方なかった。昨年12億ウォンの営業利益を出したサンバンウルの今年の営業利益は、220億ウォン。

98年12月、企業改善作業の対象になったシンウォンは、系列会社を統廃合する過程で、2000人の職員を988人に減らした。13もあった自社の衣類ブランドも5つだけを残した。シンウォンの今年の売上高と営業利益は、昨年よりそれぞれ24%、67%多い5200億ウォン、35億ウォンだった。98年7月に法定管理に入ったナサンも、職員を1500人から373人に縮減した結果、今年は2050億ウォンの売上高実績を上げ、営業利益は4億ウォン以上になるものと見られる。

イルファは、まさに‘死に際’から生き返った代表的な企業である。一時、「メッコル神話」(メッコルという麦炭酸飲料で旋風的な人気を集める)でコカコーラの肝を冷やしたイルファは、98年6月退出企業の判定を受けた。イルファは、98年始め、1000人の職員を450人に縮小し、食品や製薬など68の品目を40に減らした。全職員の出勤時間も8時30分から7時30分に、自主的に繰上げた。退出対象となった企業としては異例的に、イルファは昨年1月法定管理に入り、今年は経常利益で黒字(20億ウォン)を出した。

流通業界の元祖であるミドパデパートも「往年のミドパ」の姿を取り戻している。売れ行きのよいサンゲ店など一部の店舗に営業力を集中させ、文化スペースとして使っていた空間も売り場に替えた。役職員の数は1133人から664人に縮減し、不動産も早期に売却した。今年、ミドパは314億ウォンの営業利益を出すと見られる。ウソン観光、クァンドック物産、サンミ特殊鋼なども構造調整をうまく乗り越え、サンバンウル、ミドパと共に、裁判所から優秀管理人賞を受けた。



ハ・イムスク記者 artemes@donga.com