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1日50万トンの「ゴミパンデミック」をこのまま放置してはならない

1日50万トンの「ゴミパンデミック」をこのまま放置してはならない

Posted January. 11, 2022 08:27,   

Updated January. 11, 2022 08:27

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韓国国内での1日平均のごみ排出量が50万トンを越えた。環境部傘下の韓国環境公団によると、新型コロナが始まった2020年の1日の平均ゴミ発生量は54万872トンで、前年より8.8%増えたことが集計の結果分かった。発生量と増加幅共に過去最大規模といえる。年間基準では1億9740万トンだが、今の増加傾向を勘案すれば、昨年は2億トンを越えたものと試算される。

特に、プラスチックゴミの増加傾向が目立つ。コロナ以前も、韓国の1人当たりのプラスチックゴミの排出量は88キロで、米国(130キロ)と英国(99キロ)に次いで世界3位だった。ところがコロナ禍の中、食べ物の配達と宅配注文が増え、使い捨てプラスチックと包装材の使用が急増した。2020年に家庭から出された廃プラスチックは3065トンで、前年比17.7%も伸びた。昨年にグリーンピースが発表した資料によると、国内の一般家庭から1週間にわたって出される使い捨てプラスチックゴミは、平均92個もある。コロナパンデミックが「ゴミパンデミック」を招いたことになる。

問題は、海洋汚染の主犯であるプラスチックゴミを処理する埋立地や焼却施設が非常に不足していることだ。全国のゴミ埋立地の3分の1はほぼ頭打ちの状態だが、新しい埋立地の確保はなかなか進んでいない。ゴミを燃やす時に排出される有害物質を巡る懸念のため、焼却場の増設も難しいのが現状だ。

結局、プラスチック災害を防ぐためには、少なく使い、再び使うしかない。政府は、2025年まで「プラスチックゴミの20%削減」を目標に、4月からはカフェ内での使い捨て用品の使用を、11月からはコンビニをはじめ小型店舗でのビニール袋使用を禁止することにした。先進諸国のプラスチック使用規制に比べれば、非常にずさんだ。プラスチック消費を減らすための果敢かつ長期的なロードマップを作り、市民の参加を説得していかなければならない。プラスチックのリサイクル率が、56%に止まっていることも問題だ。各家庭におけるプラスチックゴミの分別収集への参加率を引き上げ、プラスチックの製造段階から再生原料の使用を誘導する政策が急がれる。廃プラスチックのリサイクル技術の開発と商用化への全面的な支援も必要だ。