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「デジタル世界では『色即是空 空即是色』はすでに現実」  海印寺僧侶が語るAI時代の仏教

「デジタル世界では『色即是空 空即是色』はすでに現実」  海印寺僧侶が語るAI時代の仏教

Posted November. 15, 2021 08:34,   

Updated November. 15, 2021 08:34

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「人工知能(AI)」にも仏性があるだろうか。

最近出版された『AIブディズム』(ダムエヌブックス)は第4次産業革命を扱った。著者は、海印寺僧伽大学学長代行のボイル僧侶(49・写真)。海印寺僧伽大学を卒業した後、ソウル大学哲学科修士、博士課程を修了した。僧伽大学時代、論文公募展で「人工知能ロボットの仏性研究」で大賞を受賞し、人工知能時代の仏教の役割と未来についての研究に励んだ。11日、ソウル江南区(カンナムク)のソウル貿易展示コンベンションセンター(SETEC)で開催中の仏教博覧会でボイル僧侶に会った。

―― AIにも仏性があるのか。

「機械に仏性や霊性がないというのは伝統的な常識だった。しかし、人工知能、ビックデータ、ディープラーニングなど科学の進歩が加速化し、機械と人間の領域が曖昧になった。ある、ないにこだわって片方に偏らないというのが中道の教えだ。その核心は、機械と人間を区分する境界または壁が崩れ、相互依存的ということだ」

――本で第4次産業革命に関する宗教界の研究が切実だと主張した。

「物理学、人工知能、脳科学などの専門家らがどのように生きるのかという哲学的問いを投げかけている。彼らが芸術と哲学を論じ、釈迦とイエスを語る時代になった」

――第4次産業革命時代に仏教的世界観に注目しなければならないという意見が少なくない。

「固定された実体がないという『色即是空 空即是色』は広く知られている。過去には流れる雲のように聞こえたが、メタバースで象徴されるデジタル世界ではすでに現実だ」

――仏教の強みは何か。

「仏教は2000年以上、人間の心について勉強した。瞑想と座禅を通じて平安と洞察を提供することができる。釈迦の言葉『天上天下 唯我独尊』は代替不可能な存在という宣言だ。そのような存在として生き残るためにも心の勉強をしなければならない」

――修行者としての心がけは。

「弟子が涅槃が近づく釈迦に葬儀の手続きを尋ねると、返事は断固としていた。『そんなことは気にするな』、『世の中は早く変わっている。怠けずに精進せよ』ということだ。第4次産業革命時代の言語と思惟で釈迦の法を伝えることができなければ、淘汰されるほかない」


金甲植 dunanworld@donga.com