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「韓国人は勤勉」、人種差別論議を呼んだ米議員の発言

「韓国人は勤勉」、人種差別論議を呼んだ米議員の発言

Posted October. 08, 2021 07:40,   

Updated October. 08, 2021 07:40

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米野党共和党の重鎮、チャック・グラスリー上院議員(88・アイオワ州・当選7回)が、韓国系女性で初めて第9巡回区控訴裁判所(高等裁判所に相当)判事に指名されたルーシー・コー(韓国名コ・ヘラン・53)カリフォルニア北部地区連邦地方裁判所判事に「韓国人の勤勉で誠実な職業倫理を持っている」と述べ、人種差別論議に包まれた。

 

6日、米紙ワシントン・ポストなどによると、グラスリー氏は同日、上院法司委員会で開かれたコー氏の人事公聴会で、「韓国に関するあなたの話は、私の45歳の息子の妻の言葉を思い出させる。彼女は、『私が韓国人に学んだことは、勤勉で誠実な職業倫理だ。無から多くのことを作り出すことができる』と話した」とし、「あなたとあなたの民族にお祝いの言葉を贈る」と述べた。これにコー氏は「感謝する」と答えた。コー氏は同日、北朝鮮出身の母親が1970年代初めに米国に来て、多くの困難を経験したと明らかにした。

 

発言が伝えられると、米下院内のアジア系議員団体「アジア・太平洋諸島系米国人コーカス(CAPAC)」の議長である中国系のジュディ・チュー下院議員(ニューヨーク州・民主党)はツイッターに、「善意だとしても一個人の特性を共同体全体に結びつけることは偏見だ」とし、「一集団のすべての構成員を同一視することは、個人に他人の行動まで責任を負わせる虐待と変わらない」と主張した。市民団体「アジア系アメリカ人の進歩正義」も、「表向きは穏健に見える固定観念も、被害と分裂を助長する恐れがある」と加勢した。一方、グラスリー氏の広報担当は、「誰かを侮辱しようという考えはなく、賞賛するための言葉だった。韓国系の義理の娘を持つ者としてコー氏の移民の話に共感を示そうとしたにすぎない」と反論した。 

同紙は、アジア系米国人が誠実という固定観念は、黒人、ヒスパニック、原住民など他の少数者より成功する可能性が高く体制順応的といういわゆる「模範的少数者」概念と結びつけられると指摘した。これが非白人の間の分裂を引き起こすだけでなく、アジア系米国人が差別を受けても、「君たちの位置は他の少数者より良くないか」といった具合に正当化する道具になるという意味だ。


キム・イェユン記者 yeah@donga.com