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寧辺核再稼働にも「合意違反ではない」と北朝鮮をかばう政府

寧辺核再稼働にも「合意違反ではない」と北朝鮮をかばう政府

Posted September. 09, 2021 08:32,   

Updated September. 09, 2021 08:32

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崔鍾建(チェ・ジョンゴン)外交部第1次官が7日、国会外交統一委員会で、「北朝鮮の寧辺(ヨンビョン)核施設再稼働が事実なら、4・27板門店(パンムンジョム)宣言や9・19平壌(ピョンヤン)共同宣言の趣旨に反するのではないか」という野党議員の質問に、「そうではないと考える」と答えた。そして、「4・27や9・19宣言で合意した内容のうち北朝鮮が取った措置は依然として継続している」とし、核・ミサイル試験場の廃棄に触れた。大統領府関係者も、「大統領府(国家安保室)も同じ立場とみられる」と述べた。

崔氏の発言は、寧辺核施設の再稼働の兆候を捉えたという国際原子力機関(IAEA)の報告書の報道後、政府が見せてきた納得しがたい態度の延長線だろう。政府は、寧辺再稼働の動きを受けて、北朝鮮への警告や抗議どころか、いかなる懸念も遺憾の意も表明しなかった。明白な非核化からの逆行にもかかわらず、その意味を縮小し、口を閉ざした。そして今は事実上、北朝鮮に代わって弁解し、庇護しているのだ。

 

4・27宣言の合意文には「南北は完全な非核化を通じて、核のない韓半島を実現するという共同目標を確認した」、9・19宣言の合意文には「北朝鮮は、米国が相応の措置を取れば、寧辺核施設の永久的な廃棄などの措置を取る用意を表明した」と記載されている。言葉だけを見ると違反ではないと言うかもしれない。しかし、2つの合意文が出された大前提は、金正恩(キム・ジョンウン)総書記の非核化の意思だった。寧辺再稼働は、そのような合意精神に反するにもかかわらず、政府の反応は沈黙と詭弁だけだ。

9日に建国記念日を迎えた北朝鮮は、大規模な軍事パレードの開催も予告している。対北朝鮮制裁と新型コロナウイルス、自然災害の3重苦の中で行う「兵隊ごっこ」で、またどのような対外脅威用の兵器が登場するだろうか。にもかかわらず政府は、10日後に3年目を迎える9・19平壌宣言の思い出に浸って、北朝鮮なだめに汲々としている。北朝鮮を交渉のテーブルに引き出すためであっても、そうすればするほど北朝鮮を挑発の衝動に駆り立てる恐れがあるということを自覚しなければならない。