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秋夕連休の防疫緩和で試される「ウィズコロナ」

秋夕連休の防疫緩和で試される「ウィズコロナ」

Posted September. 04, 2021 09:22,   

Updated September. 04, 2021 09:22

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来週から首都圏の飲食店やカフェ、家庭で、新型コロナウイルスのワクチン接種完了者を含めて6人まで集まることができる。飲食店やカフェの営業時間も午後10時までとなる。非首都圏では接種完了者を含む8人まで集まることが可能だ。政府は3日、ソーシャルディスタンシング(首都圏4段階、非首都圏3段階)を6日から4週間延長するものの、このように一部基準を調整すると明らかにした。特に、秋夕(チュソク=陰暦8月15日)を前後した1週間は、ワクチン接種完了者4人を含め8人まで家族が集まることができる。

高強度のソーシャルディスタンシングを維持しつつワクチン接種のインセンティブを適用して一部基準を緩和した新しい感染防止対策は、「コロナとの共存(ウィズコロナ)」に向かう慎重な第一歩と見ることができる。コロナがいつ収束するかわからない状況で、国民経済難と医療関係者の疲労度はすでに限界に達している。このため、1日の感染者の発生よりも重症者や致死率を中心に感染防止対策の体系を切り替え、国民の日常の回復も操り上げる必要があるという政府の苦慮がうかがえる。

しかし、行く道は遠い。ウィズコロナへの本格的な進入は、ワクチン接種率の上昇にかかっている。鄭銀敬(チョン・ウンギョン)疾病管理庁長は「成人8割の接種完了」をその施行条件としたが、まだ接種完了者は3割前半にとどまっている。急激な感染拡大は抑えている状態だが、2ヵ月近く新規感染者数が4桁を維持している。移動が多くなる秋夕の連休が感染拡大の基点になり得る。格別の警戒心を持って、秋夕を過ごさなければならない理由だ。

 

ウィズコロナに進むには、防疫当局は何よりもワクチン接種に支障がないよう供給日程を調整しなければならない。現在の目標である「8割接種完了」は10月末にも達成が可能だ。しかし、遅れる場合、溜まりに溜まった社会的不満に耐えられるかは疑問だ。重症者中心の医療体系の再整備、軽症者の自宅治療のガイドライン作成など綿密な準備を急がなければならない。

 

国民一人一人にはより一層大きな責任が求められる。ウィズコロナでも、基本的な感染防止の規則順守がなくなるのではない。ワクチンの接種も必須だが、マスクほど強力な対策は今のところない。自分と家族、隣人のための多少の不便を甘受することこそ、ウィズコロナの日常だ。