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米国防総省報道官「焦って失敗すれば日韓も危険」、対北政策で慎重姿勢強調

米国防総省報道官「焦って失敗すれば日韓も危険」、対北政策で慎重姿勢強調

Posted April. 28, 2021 08:10,   

Updated April. 28, 2021 08:10

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米国防総省のカービー報道官は26日(現地時間)、バイデン政権の対北朝鮮政策の見直しについて、「非常に深刻な安全保障問題」とし、「できる限り最も慎重な方法でなされなければならない」と強調した。今月中旬頃と予想された新たな対北朝鮮政策の発表が遅れていることについて、「焦って失敗すれば、その結果は米国人だけでなく韓国、日本の同盟国にも非常に危険だ」と述べた。

カービー氏は、バイデン政権発足100日(4月29日)を控え、国防総省庁舎で行った東亜(トンア)日報とのインタビューで、「(対北朝鮮政策が失敗した場合)危険性がとても高いので、誰もこの問題を急ぐことを望まないだろう」とし、発表まで時間が多少かかることを示唆した。海軍将軍出身のカービー氏は、オバマ元政権では国務省報道官を務めた。外交と軍事の両方を扱った経験を持つ数少ない高官だ。

バイデン政権発足後の外交安保政策と関連してカービー氏は、「私たちがインド太平洋地域に優先順位を置くことは明白だ」とし、中国を狙った国防戦略の強化を核心に挙げた。オースティン国防長官が就任直後、初の海外歴訪先に日本と韓国を選んだことや、国防総省内の中国タスクフォース(TF)局長でバイデン大統領の長年の参謀であるエリー・ラトナー氏が、アジア太平洋地域の安全保障を担当する国防次官補に指名されたことなどが、これをうかがわせる代表的な事例だ。カービー氏は、「国防総省の中国TFが行っている中国政策の検討が6月頃に終わる」とし、「今後、関連分野の予算割り当てが本格的に進めば、この地域に米国がもう少し集中的に関与できるようになるだろう」と述べた。

バイデン政権が明らかにしてきた同盟修復についても、「口先だけではない」とし、「明確にオースティン長官が集中している主要分野」と断言した。「同盟は米国が国防総省でしているほぼすべてのことの礎」とし、「米国は同盟に非常に多くの投資をしており、今後これを実際に確認することになるだろう」と付け加えた。「同盟とパートナーは、その地域で私たちが持っていない能力と知識、経験を有し、特定分野では私たちより優れている」とし、「これを無視することは愚かで、無責任かつ浅はかなこと」とも述べた。

カービー氏は、北朝鮮に関する質問には「セキュリティ事項」として発言を控えた。対北朝鮮政策の発表の時期については、「北朝鮮が(核の)計画と能力を進展させようとしていることから、できるだけ最も慎重な方法で行われる必要がある」と述べた。焦って進めて失敗する場合、米国と韓国、日本の同盟国に非常に危険な結果を招くことになるということだ。

カービー氏は毎日、国務省と大統領国家安全保障会議(NSC)だけでなく、保健省、国土安全保障部など各省庁当局者とも常に電話し、会議をする。「バイデン政権で正常な秩序を取り戻し、さらに体系的な政策決定過程が稼働している」とし、長官・次官をはじめほぼすべてのレベルで緊密な協議がなされていることを強調した。

 

カービー氏は、バイデン政権で変わった国民との意思疎通、メディア記者会見の趣旨と目的についても詳細に説明した。記者会見が消えつつあったトランプ前政権の時とは違って、記者会見を定期的に開く理由として、「米国人はもとより同盟およびパートナー国家にも米国の政策を知らせることが義務」と述べた。

カービー氏は、「記者会見はまた、敵対国に対してメッセージを発信する機会でもある」とし、「テロリストであれ、ロシア、中国、北朝鮮であれ、彼らは米国の記者会見を注目しており、何をするのか注視している」と述べた。「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長へのメッセージなのか」という質問に、「特定人物を考えてはいない」としつつも、「(正恩氏を含め)皆が聞いているということに留意しなければならない」と述べた。

国防総省と国務省で報道官を務めた経験については、「国防と外交は相互補完的なので、一方がなければ失敗する」と言ったケネディ元大統領の言葉に触れた。「この2つの分野は横並びだが、外交がリードする時は国防が一歩退き、あるいはその反対の必要がある場合もある」とし、「両者の微妙なバランスを探らなければならない」と強調した。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com