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アイスケーキ箱、練炭暖炉、クリスマス葉書…国立民俗博物館「韓国人の1年」展がリニューアル

アイスケーキ箱、練炭暖炉、クリスマス葉書…国立民俗博物館「韓国人の1年」展がリニューアル

Posted March. 30, 2021 08:17,   

Updated March. 30, 2021 08:17

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国立民俗博物館が常設展示館「韓国人の1年」を20日に開催した。季節ごとの生活像を展示した既存の「韓国人の日常」を昨年5月から改編し、約10ヵ月かけてリニューアルした。農作業中心の二十四節気に重点を置いた既存の展示館とは違って、歳時風俗を中心に展示された。

 

最も目につくのは、「ニュートロ(新しさとレトロを合わせた新造語)」の展示品だ。博物館は今回の改編で、20世紀の生活像を積極的に反映させた。春のパートには、昔のコーラ瓶やパレット、遠足のカバンを、夏のパートにはかき氷機、辺山(ピョンサン)海水浴場の海開きのポスター、アイスケーキの筒などを展示した。冬のパートには、煉炭暖炉やクリスマスカードが展示された。

このような試みは、博物館が新たに指向するところと相通じる。今年1月に就任した金宗大(キム・ジョンデ)国立民俗博物館長は23日、記者懇談会で、「ニュートロやレトロのようにミレニアル世代も身近に見ることができる文化現象を発見するという戦略」とし、「民俗学を朝鮮時代や日本による植民地支配期のような過去に限定することはない。今の現象も重要な資料」と強調した。

感覚的な展示も注目される。展示最後に出てくる体験型展示「韓国式家屋での四季の風景と暮らし」が特にそうだ。慶尚北道慶州市(キョンサンプクト・キョンジュシ)の良洞(ヤンドン)村から持ってきた韓国式家屋の大廳(テチョン、母屋の部屋と部屋の間にある広い板の間)に座ると、壁面の映像を通じて良洞村の四季の風景や声を生き生きと鑑賞することができる。無形文化財である蝟島(ウィド)ティベ祭り(正月三日に船を出して行う村の祭祀)に使われた船と東海岸でワカメ採りに使う船を海の映像と共に見せる展示は、まるで海に浮かんでいるような錯覚を起こさせる。

現存する最古の朝鮮時代の暦「庚辰年大統暦」(宝物第1319号)は、冬のパートの冬至冊暦(冬至の日に新年の暦をやりとりする風習)の展示で見ることができる。文禄・慶長の役以前の歴史書として唯一のこの暦は、朝鮮時代の暦法と活字研究において重要な資料だ。江原道洪川郡(カンウォンド・ホンチョングン)の現地調査で収集した結犁(二頭の牛がひく伝統の犂)も紹介された。このほかにも写真や映像、展示品700点余りが展示された。


キム・テオン記者 beborn@donga.com