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英国のコロナ変異種を食い止める「入国制限強化」の機を逸してはならない

英国のコロナ変異種を食い止める「入国制限強化」の機を逸してはならない

Posted December. 29, 2020 08:13,   

Updated December. 29, 2020 08:13

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今月22日に英国から入国した一家4人のうち10代の子ども2人を含む3人が、英国発新型コロナの変異種ウイルスに感染したことが昨日確認された。これに先立って、8日と13日に英国から入って陽性判定を受けた家族4人とは異なるケースだ。この4人が変異種ウイルスに感染しているかどうかは、まだ確認されていない。

昨日、韓国国内初の英国発変異種ウイルス感染者と確認された家族は、23日、英国発航空便の入国禁止措置が実施される前日に入国した。英国が変異種ウイルスの出現を公式発表した15日以降、英国から入国した人は10人を超える。これまで変異種ウイルスが発見された欧州から入国した人々まで勘案すれば、変異種ウイルスがすでに韓国内で広がっている可能性を排除できない。英国と隣接した欧州や中東だけでなく、中南米や北米まで約20カ国が、20日、早くから英国との交通便を遮断したことに比べれば、地理的に離れているとは言うものの、後手の対応が残念だ。

英国発変異種ウイルスの流入は、3度目の大流行を迎え、ただでさえ過負荷状態の防疫や医療体系を無力化させかねない。専門家らは、従来のウイルスより伝播力が70%も強い変異種ウイルスが優勢種になれば、感染者数も現在より70%増えるものと試算している。現在、1日当たりで1000人発生する患者が1700人ずつ殺到しかねないという計算だ。患者が急増すれば、高齢者を中心に死者も増えざるを得ない。今もベッドや医療陣が不足して、療養病院で入院を待つ途中、治療も受けられずに死亡する事例が続出している

政府は、英国発航空便の運航中止を来月7日まで1週間延長し、全ての海外入国者を対象に隔離解除前の診断検査を義務付けることにした。しかし、英国だけに入国を禁止しても、恐るべき伝播力のウイルスを遮断できるかは疑問だ。英国に滞在してから第三国を介して入国してくる場合、英国発の乗り換え客リストではなかなかふるいにかけられない。英国発変異種ウイルスは、すでに23カ国に広がっている。政府は変異種ウイルスの感染傾向を見極めながら、強化された入国制限措置により、防疫と医療スタッフが少なくとも第3次流行の火を消すまでは時間を稼がなければならない。