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「扇動と分裂の政治」が招いた極限対立の中で米大統領選が投じた警告

「扇動と分裂の政治」が招いた極限対立の中で米大統領選が投じた警告

Posted November. 04, 2020 09:26,   

Updated November. 04, 2020 09:26

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米大統領選は早ければ4日午後、結果が出る。しかし、それはどちらの候補であれ一方が楽勝した時に可能なことだ。激戦州で薄氷の勝負が続けば、郵便投票の開票遅延や訴訟戦、暴動事態という混乱の泥沼にはまることが懸念される。選挙結果を受け入れない可能性を示唆してきたトランプ米大統領は、急いで勝利宣言をする計画という話もある。急増した銃購入、相次ぐ衝突、緊張感を帯びる都心のムードは、戦争前夜を彷彿とさせる。

米民主主義を支えてきた承服の伝統、平和的な政権移譲の歴史まで脅威を受ける危機に置かれたのは、それだけ今回の大統領選が米社会を二分する分裂と対立の選挙であることを如実に示す。選挙戦は終始「トランプ 対 反トランプ」の対決だった。民主党候補のバイデン前副大統領は、トランプ氏の在任の間、「壊れた米国」の回復を叫んだが、明確な存在感を示すことはできなかった。米社会はトランプ支持かどうかで分かれ、選挙は「トランプ政治4年」に対する審判になった。

4年前のトランプ氏の当選は、「トランプ現象」の産物だった。リアリティーショーと大差ない政治的奇行、検証されない分裂の言葉、ところかまわないツイッターの乱発、それに熱狂する支持層が作り出したトランプ氏だが、その根源は世界的な難民の波に対する欧米世界の危機感だった。中東の内戦と混乱が作った移民の行列は、欧州の相次ぐ国境封鎖と極右勢力の拡大、英国の欧州連合離脱を経て、トランプ氏の誕生までもたらした。

トランプ氏はそのような背景に忠実だった。中東難民の入国禁止、メキシコとの国境の壁の設置、人種主義的言動は、支持勢力である白人中・下層の要求に応え、調和と妥協の民主主義に大きな傷をつけた。対外関係でも、相次ぐ国際条約の脱退や同盟国への圧力、独裁者との関係誇示となって現れた。そのようなトランプ政治をめぐって、学界では露骨ではないものの、脅威的な「類似ファシズム」と規定する談論が相次いだ。

トランプ政治は時代の産物だ。この選挙もあくまでも米国人の審判だ。しかし、それが生み出す「トランプ効果」を考えると、審判の影響は米国だけにとどまらない。トランプ式の非正常の日常化は世界の人々を鈍らせた。それをまねて支持層だけを見て分裂の種をまき散らす扇動政治があちこちで現れた。成熟した民主主義であっても扇動と分裂の策略にどれほど簡単に揺らぐのかを示したトランプ政治、その運命を世界が注目している。