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米最高裁人事、公聴会始まる

Posted October. 14, 2020 08:33,   

Updated October. 14, 2020 08:33

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米上院で12日(現地時間)から15日までの4日間、大統領選の争点に浮上したエイミー・バレット連邦最高裁判事候補(48)の公聴会が行われる。与党共和党は、次期大統領が最高裁判事を指名すべきだとする野党民主党の反対を押し切り、公聴会の開催を強行した。民主党はバレット氏が最高裁判事になれば、「オバマケア」と呼ばれる米国医療保険制度改革法(ACA)の廃棄の可能性が高まるとし、新型コロナウイルス感染の危機を増幅させると批判した。

 

CNNなどによると、赤紫のワンピースに黒いマスクをつけたバレット氏は、夫と7人の子どものうち6人と共に現れた。冒頭発言で、「裁判所は私たちの人生で起こるすべての問題を解決し、誤りを正すための所ではない」とし、「政策決定と政府の価値判断は、投票で選ばれた政府機関がすべきである。裁判所にそれを期待すべきではなく、裁判所も行うべきではない」と明らかにした。特に、「米国民は、憲法と法律を書かれたままに解釈する独立した最高裁を持つ資格がある。私は、その役割を果たすことで国に奉仕できると信じている」と強調した。トランプ米大統領が、大統領選で敗北した場合、その結果を受け入れない可能性を繰り返し示唆した中、指名者であるトランプ氏を意識して政治的判決を下すかもしれないという懸念を払拭するための発言とみられる。

現在、共和党は上院100議席のうち53議席、法司委員会22議席のうち12議席を占めている。共和党は15日午前、法司委で採決し、22日に上院全体投票を実施すると明らかにした。

 

民主党としては、バレット氏の指名そのものを覆すことは難しい状況であるため、公聴会を、大統領選前に無理にバレット氏の指名を強行したトランプ氏に対する攻撃の機会にしようとしている。特にバレット氏が、2017年に最高裁がオバマケアを支持する判決を下した時、批判する文を書いたことを取り上げて追及した。民主党の副大統領候補で法司委所属のカマラ・ハリス上院議員が同日、大統領選遊説をしばらく止めて画像で公聴会に参加したのも、これと無関係ではない。

ハリス氏はバレット氏の名前すら呼ばず、「大統領選の直前になされる最高裁判事の承認は正当でない。新型コロナウイルスの危機の中、トランプ氏と共和党がオバマケアを廃止しようとし、数百万人の健康と安全を脅かしている」と批判した。民主党の攻撃が強まると、トランプ氏は公聴会の途中「民主党に多くの時間を与えすぎている」とツイッターに投稿して対抗した。

公聴会が行われている間、ワシントンの国会議事堂の前には、保守とリベラルがそれぞれデモを行い、少なくとも21人が逮捕された。バレット氏が承認を通過すれば、米最高裁判事は保守6人、リベラル3人となり、保守絶対優位の構図になる。このため、大統領選の結果をめぐって法的訴訟が行われる場合、トランプ氏に有利になるという見方が多い。


キム・イェユン記者 yeah@donga.com