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水素トラックを初引き渡した現代自、「10年以内に欧州に2万台を輸出」

水素トラックを初引き渡した現代自、「10年以内に欧州に2万台を輸出」

Posted October. 09, 2020 08:58,   

Updated October. 09, 2020 08:58

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現代(ヒョンデ)自動車が、世界で初めて量産した大型水素電気トラックを欧州現地の顧客に引き渡したことで、欧州エコ商用車市場への進出に拍車をかけている。現代自は、10年後の2030年まで欧州市場に2万5000台以上の水素電気トラックを供給する計画だ。

現代自は7日(現地時間)、スイスのルツェルンで「エクシエント水素電気トラック」の現地での伝達式を開き、コープとミグロなどのスイスの主要大手スーパーや物流企業7社に車両を引き渡したと、8日明らかにした。

現代自は7月、全羅南道光陽(チョンラナムド・クァンヤン)港からエクシエント10台をスイスに輸出しており、同日の伝達式で平荷台への搭載作業を終えた車両7台をまず引渡し、今月末に残りの3台を追加で引き渡す予定だ。

水素を利用して電気を作り、この電気で車両を駆動する水素電気自動車は、純粋電気自動車に比べて大型トラックのような商用車分野でより有利なエコカーと評価される。電気自動車のバッテリー容量を拡大するよりは、水素電気自動車で水素タンクを増やすことがより効率的であるからだ。

現代自は、政府が水素市場の活性化のために100個の水素ステーションを設置する計画であるスイスに、今年末まで、水素電気トラック40台を追加輸出する予定だ。現代自は、スイスで昨年から、スイスの水素モビリティ協会を中心に関連企業と一緒に車の供給と水素充電、水素生産などが有機的に繋がった水素電気大型トラックの生態系構築に乗り出している。

今回のエクシエント水素電気トラックのスイス市場供給は、車両販売方式ではなく、運行した分だけ使用料を払う新しい概念の水素モビリティサービスとして行われる。使用料には、充電・修理・保険・定期整備などの車両運行に関連するすべてのサービス費用が含まれている。このような方法で、顧客の初期費用と事業的負担を引き下げ、欧州商用車市場での存在感を急速に拡大していくという。李仁哲(イ・インチョル)現代自商用事業本部長(副社長)は、「単に現代自の水素電気自動車の開発成果ではなく、地球共同体がクリーン・エネルギー源である水素使用を本格的に開始したことを知らせるきっかけといえる」と強調した。

現代自は、欧州だけでなく、北米や中国などへと水素電気トラック市場を拡大するための計画も立てている。欧州では、スイスに続き、ドイツ、ノルウェー、オランダ、オーストリアなどへと供給を拡大する予定だ。2025年までに1600台、2030年までに2万5000台以上の水素電気トラックを欧州市場に供給することを目指している。

北米では、大型物流企業とパートナーシップを交わして、来年から水素電気トラックの商用化に向けた実証事業に乗り出す。これにより、北米の地域特殊性と顧客のニーズを反映したカスタムトラックを生産して、2030年までに1万2000台以上を供給する計画だ。

水素電気自動車100万台の普及を推進する中国市場では、中国政府をはじめ、現地パートナーと緊密に協力しながら、2030年までに2万7000台以上の輸出を目標に、水素商用事業の開発とインフラ構築を進めている。


金道炯 dodo@donga.com