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「マルモイ」「朝鮮語大辞典」の原稿が宝物になる

「マルモイ」「朝鮮語大辞典」の原稿が宝物になる

Posted October. 09, 2020 08:59,   

Updated October. 09, 2020 08:59

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最初のハングル辞典「マルモイ(言葉あつめという意)」と朝鮮語学会の「朝鮮語大辞典」の原稿が宝物に指定される。8日、文化財庁は「マルモイの原稿」と「朝鮮語大事典の原稿」2種4件を宝物に指定予告した。近代文化財が宝物に指定されるのは17年ぶりのことだ。

二つの文化財は、日本植民地時代に韓国語を守った国民的努力の結実を示す資料としての価値を認められた。「マルモイの原稿」は、ハングル学者・周時経(チュ・シギョン、1876〜1914)が教え子たちと1911年に執筆を開始した。240字詰め原稿用紙に端正な筆文字で書かれた原稿は、事前出版を念頭に置いた構成が特徴だ。しかし、1914年に周時経がこの世を去り、教え子の金枓奉(キム・ドゥボン)が3・1運動をきっかけに亡命したことで、編纂者たちがバラバラになり、正式に出版されなかった。以後朝鮮語学会の「朝鮮語大辞典」編纂の決定的な足がかりとなった。

「朝鮮語大事典の原稿」は、朝鮮語学会(ハングル学会の前身)が1929〜1942年に作成した事前原稿の筆写本の矯正紙14冊である。長い期間、多数の学者が参加して手垢がついた歳月の痕跡を感じることができる。製作過程で汎国民的な動きもあった。各界の関係者108人が結成して事前編纂事業を開始し、英親王が後援金1000ウォン(現在の約958万ウォン)を寄付したし、国民が地域の方言と韓国語の資料を集めて学会に送って支えた。

今回の宝物指定予告は、近代文化財の歴史的・学術的価値の再評価のために行われた。これまで近代文化財のうち国宝は0件、宝物は33件に過ぎず、このうち26件は、安重根(アン・ジュングン)義士の遺墨だ。ファン・ジョンヨン文化財庁有形文化財課研究士は、「登録文化財制度ができた2005年から、国宝・宝物指定が全くなかった」とし、「近代文化財の歴史性について本格的な再評価が行われるだろう」と説明した。


金民 kimmin@donga.com