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奇跡のチップインイーグルでプレーオフを制す、イ・ミリムがメジャー初勝利

奇跡のチップインイーグルでプレーオフを制す、イ・ミリムがメジャー初勝利

Posted September. 15, 2020 08:17,   

Updated September. 15, 2020 08:17

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単独首位のネリー・コルダ(22・米国)に2打差をつけられた18番(パー5)。優勝を狙うには遅すぎた感があった。ツーオンを狙って最後の勝負をかけたが、ボールはグリーンを超えてフェンス前まで転がった。放心状態の顔をしたイ・ミリム(30)は、ホールに向かった軽くチップショットを飛ばした。そっと浮かしたボールは、下り坂のグリーンに乗って9メートルほどを速く転がっては、ポールに当たってカップに落ちた。奇跡のようなチップインのイーグルで共同首位になる瞬間だった。イ・ミリムは、信じられないという表情でキャディーを見ながら笑みを浮かべた。

幸運も味方してプレーオフに合流したイ・ミリムを止められる選手はいなかった。プレーオフ1ホール目の18番でコルダとブルック・ヘンダーソン(23・カナダ)は、いずれもバディーパットを外した。だが、イ・ミリムは冷静に2メートルからバーディーを奪い、ドラマのように初のメジャータイトルを手に入れた。

ファンタ―スティックなショートゲームを披露したイ・ミリムが米女子ツアー(LPGA)の今季2戦目となるANAインスピレーションで優勝を飾り、「池の女」になった。今大会優勝者は18番の脇にあるポピー池に飛び込む優勝パフォーマンスが恒例となっている。

イ・ミリムは14日、カリフォルニア州ランチョミラージュのミッションヒルズCC(パー72)で行われた大会最終日に1イーグル、4バーデイー、1ボギーの5アンダー67をマークし、通算15アンダー273で3人で争ったプレーオフを制した。2017年3月のKIAクラシック以降、3年6ヵ月ぶりの優勝で通算4勝目だ。

優勝直後に感激の涙を流したイ・ミリムは、「4日間の大会で今日の試合が一番展開が悪かったが、幸運が味方したようだ」と言い、「優勝だなんて信じられない。『私どうかしてるんじゃない』『良くやった』という気持ちでいっぱい」と話した。

普段、飛ばし屋のイメージが強かったイ・ミリムだが、この日のウェッジは魔法のツールのようだった。18番でのチップインイーグル前も何度もファンタ―スティックなアプローチを見せた。6番(パー4)ではバンカーの裏で打ったチップショットをバーディーにつなげた他、16番でもグリーンの外から高く浮かしたチップショットでチップインバーデイーを奪った。イ・ミリムは「1日に3度のチップインは初めて」とし、「まだ優勝が信じられない」と語った。

昨年24大会に出場し2度だけトップ10に入る不調が続いたが、今年も先に参戦した2大会ではいずれみ予選落ちし、世界ランキングは94位まで後退した。先週まで獲得賞金がゼロだったイ・ミリムは、今回の優勝で46万5000ドル(約5億5000万ウォン)を獲得し、一気に賞金らん器具7位に名を連ねた。


キム・ジョンフン記者 hun@donga.com