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ロシア、コロナワクチンを来月承認か

Posted July. 30, 2020 08:06,   

Updated July. 30, 2020 08:06

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ロシア政府が来月10日までに自国で開発した新型コロナウイルスのワクチンを承認する計画だという。しかし、ロシア側は臨床試験の結果などを一切公開しておらず、安全性と効果に疑問が提起されている。

28日、CNNなどによると、ロシア政府は今後2週間以内にロシアの国立ガマレヤ疫学・微生物学研究所が開発してきたワクチンを承認する計画だ。ワクチンの承認が計画どおり進められれば、世界で初めて新型コロナウイルスのワクチンが本格的に生産されることになる。

ロシアのワクチン研究に出資しているロシア直接投資基金のキリル・ドミトリエフ総裁は、ワクチン承認を「今、スプートニク・モーメント(瞬間)」と述べた。1957年にソ連が米国より先に世界初の人工衛星「スプートニク」の打ち上げに成功したことに例えたのだ。

ロシアのこのような速度戦は、世界のワクチン市場を獲得しようという狙いがあるとみられている。世界保健機関(WHO)によると、現在開発中の新型コロナウイルスのワクチンは計160種以上。ロシアもこれまで計26種のワクチンを開発していると明らかにしてきた。

しかし、ロシアはワクチン実験に関する基本的な科学的データを全く公表していない。また、ロシアは第2相段階でワクチンの公式承認を予告した。他の国々が最終段階となる第3相を終えた後、承認する予定であるのとは異なるプロセスだ。CNNは、ロシアがワクチンの使用を承認するとしても、ワクチンの安全性と効果をめぐって論議が起こると指摘した。

こうした中、米バイオテクノロジー会社モデルナが28日(現地時間)、サルを使ったワクチン試験で副作用なく新型コロナウイルスの抗体が得られたと明らかにした。試験結果は、医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」(NEJM)で公表された。


金潤鍾 zozo@donga.com