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江華島前での越北に全く気付かなかった軍、脱北者管理に手をこまねいている警察

江華島前での越北に全く気付かなかった軍、脱北者管理に手をこまねいている警察

Posted July. 28, 2020 10:37,   

Updated July. 28, 2020 10:37

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北朝鮮が越北事実を公開した脱北者が、江華島(カンファド)一帯から出発して北に泳いで渡ったと推定されると、合同参謀本部が昨日発表した。軍の最終調査結果を見守らなければならないが、これまでの状況から見れば、性的暴行容疑で処罰される状況に置かれた脱北者が、3年前に自分が泳いで越南した江華島一帯の漢江(ハンガン)下流を通じて北に逃走したとみられる。

ソウルから40キロ離れた江華島がある漢江河口は、首都防衛の要衝地と言える。軍事境界線を挟んで、北朝鮮との最短距離が1.3〜2.5キロしかなく、過去、北朝鮮のスパイがよく越えてきたところだ。最強戦力の海兵隊をここに投入して、防犯カメラなどの科学化境界システムで24時間監視することも、対北朝鮮態勢に占める重大性のためだ。ところが、このように重要なところで、対北朝鮮警戒網がまったく動作しなかった。北朝鮮が公開するまで、軍当局が越北事実さえ知らなかったことは、懸念を超えて衝撃的だ。対北朝鮮警戒を主敵に任せて翻弄されたのではないか。一般人である脱北者が自宅を出入りするように、越南と越北を繰り返すくらいなら、高度に訓練された北朝鮮の特殊部隊員は、さらに簡単に越えてくることもあり得るということになる。

脱北者の性的暴行容疑について捜査をしていた警察は、越北する可能性があるという通報を無視したという議論に包まれている。警察は、越北の可能性については聞いていないという立場だが、越北した脱北者の知人は、警察署に何度も出向いて、「越北したようだ」と通報したという。安保も治安もすべてネジが緩んでいる状態でなければ、このようなことが起こるはずがない。南北対話の雰囲気に酔って、国家安保に責任を負う軍と警察までが、自らのやるべきことを放棄して緩んでいるのではないか。