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金正恩氏、韓国への軍事行動計画を保留

Posted June. 25, 2020 08:19,   

Updated June. 25, 2020 08:19

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が突然、韓国戦争70周を控えて予告した韓国への軍事行動計画を保留した。韓半島付近に米空母3隻とB-52戦略爆撃機が展開するなど米国の高強度の圧力にひとまず静観の構えを見せながらも、「戦争抑止力の強化」を強調し、今後、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)など挑発の可能性を予告した。8月に韓米合同軍事演習を再開するかどうかをめぐって、当分の間、薄氷の韓半島情勢が続くものとみられる。

正恩氏は23日、党中央軍事委員会の予備会議を開き、朝鮮人民軍の総参謀部が示した韓国への軍事行動計画を保留したと、労働新聞が24日付で伝えた。総参謀部が、△金剛山(クムガンサン)観光地区と開城(ケソン)工業団地に軍部隊を展開、△非武装地帯(DMZ)の監視所に再進出、△前線の軍事訓練を再開、△韓国批判のビラをまくため軍が協力、などを示していたが、これらが保留されたのだ。同日、DMZに設置された北朝鮮軍の拡声器の撤去が確認され、北朝鮮宣伝メディアは韓国に対する批判記事を削除した。

北朝鮮のこのような態勢転換は、開城南北連絡事務所の爆破、ビラ散布に対する批判などで韓国に不満を吐き出し、世論の結集に一定の成果を上げた状態で、軍事的圧力を強める場合、米国の高強度の軍事圧力に直面しかねないということを考慮したとみられる。米国務省は23日(現地時間)、「北朝鮮が核物質を生産し続けており、未確認の核施設もある。制裁は完全に維持されるだろう」と述べた。米国の次期空軍参謀総長であるチャールズ・ブラウン米太平洋空軍司令官は、「何が(北朝鮮に対する戦略兵器の展開を)実際に触発するかについて、いかなる作戦上の細部内容も話せない」と述べた。鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官は同日、国会法制司法委員会に出席し、北朝鮮の韓国への軍事行動計画の保留決定について「保留ではなく完全に撤回しなければならない」と強調した。


ファン・インチャン記者 ワシントン=イ・ジョンウン特派員 hic@donga.com · lightee@donga.com