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プーチン氏「私がいなければ混乱」、景品かけて国民投票呼びかけ

プーチン氏「私がいなければ混乱」、景品かけて国民投票呼びかけ

Posted June. 23, 2020 09:28,   

Updated June. 23, 2020 09:28

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ロシアのウラジミール・プーチン大統領(68・写真)が「7月1日の国民投票で改憲案が通過すれば、2014年の大統領選に出馬する」と述べ、終身支配に改めて意欲を示した。プーチン氏は、権力基盤の弱体化による混乱を防ぐためであることを続投の理由に挙げた。ロシア政府はマンションや自動車、スマートフォンなど各種景品をかけて投票参加を呼び掛けている。プーチン氏は21日、国営テレビ局「チャンネル1」のインタビューで、次期大統領選への出馬の有無を問われ「憲法が改正されれば出馬する可能性を排除していない」と答えた。また「率直に言って、憲法改正がなければ、約2年後には、色々な権力機関で本業に務める代わりに、私の後継者を探そうとするだろう」と言い、「今は仕事をしなければならない」と話した。国政の空白を防ぐために改憲をしなければならないという理屈だ。

ロシア憲法は大統領任期の3期連続を禁止しており、プーチン氏の任期は2024年で終わる。改憲されれば、3期連続禁止条項がなくなり、プーチン氏は2014年の大統領選に出馬でき、6年の任期をさらに2期続けることができる。そうなれば84歳になる2036年まで大統領を務めることができ、事実上の終身支配となる。

投手、今年4月22日に改憲案の是非を問う国民投票を実施する予定だったが、新型コロナウィルス感染症の影響で7月1日に延期された。ロシア政府は、有権者が投票場に一気にあつまればコロナ感染が再拡大する恐れがあるとして今月25日から事前投票を実施する。

ワシントンポストなどによると、プーチン政権は投票率を上げるため、様々な景品の他にも公務員と国営企業の職員に圧力をかけているという。一部の公務員や教師、公企業の職員たちは有権者登録を終えたことを証明する証拠提出の指示を受けたという。

野党関係者たちは、まだ1日8000人前後の新規感染者が出ているなど、コロナが大流行する恐れがある中で、プーチン政権が投票を強行していることに反発している。アナスタシア・バシリエワ意思労働組合代表は、「自分の政治的野望を国民の生命より優先視している」と批判した。事前投票の前日の24日に大々的な第二次世界大戦戦勝記念日パレードまで行われ、多くの人が集まるとみられている。

こうした状況下で、国民投票を強行するプーチン政権にかじ取りについては、逆説的に高い不安感の表れという見方もある。プーチン氏の20年にわたる長期支配への疲労感やコロナ感染症再拡大への不安、原油安などで今年のロシアの国内総生産(GDP)伸び率は前年比マイナス6%を記録するとみられている。先月のプーチン氏の支持率も20年ぶりの最低値である59%だった。


金潤鍾 zozo@donga.com